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4.冬椰壱成と言う男-10
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息が苦しい。壱成の顔が近い。舌が入ってくる。
「ンッ……やっ……ンンッ……」
嫌だと言っても壱成は止めることはなく、ユキジの腰を抱き自身に引き寄せ、口内を自由に動いた。
「な……ん……ぇ……っ」
なんで。そう、キスの間に聞く。なのに、壱成はそれに気付かないのか、キスを続けた。
(頭が朦朧とする……)
キスがこんなにも唇を熱く、腫れぼったくさせるなんて分からなかった。全く知らなかった。
空気も薄くなったからか、頭も朦朧としてきて倒れそうだ。いや、もう無理。倒れる。
「……? おいっ、大丈夫か?」
「……むい」
そんな後ろに倒れそうになったユキジを壱成は瞬時に気付き、腰を抱く手の力を強めて抱き抱えてくれた。でも、ユキジは酸欠で何も話せない。
「キス一つで酸欠って……。お前一応声優だろ……」
「う…うるひゃい……」
呂律も回らない。
「お前、可愛いな」
「なっ!?」
「その目も、サファイアみたいに綺麗だ……」
その言葉に、ユキジは顔を真っ赤に染める。可愛いとか青い目が宝石に例えられて綺麗だとか言われた事がない。免疫なんてついてなかった。
「う、嘘だそんなの……」
口が上手い壱成の言葉なんて信じない。そう頑なに思っているユキジは、頭を左右に振ってそう答えた。
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