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6.気になりだしたら止まらない-7
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感じるのに、それが何故なのか分からず歯痒い。でも、この感情は前に演じた事があるボーイズラブのドラマCDの役の感情に似ている気がした。
それは、相手役に恋人がいても諦める事ができない感情だった。
(あれ……?)
その時、ユキジは思った。
なぜ、壱成に片想いしているような感情を抱いているのか。祝に恋をしてた時のあのモヤモヤした変な感情がまたぶり返すのか。
「どうした?」
「え……?」
「顔が赤いぞ?」
そう指摘され、ユキジは慌てて顔を隠した。今、この顔を見られたくない。そう、咄嗟に思ったからだ。
「お前、俺の事好きだろ」
「へ? なっ、何言い出すんですか!」
そんなユキジに、突然の言葉が降って来る。そ言葉に、ユキジは否定する。
そんなわけがない。そんな、壱成の事を好きなんて、ありえない。
「嘘だ」
「う、嘘じゃない」
「なら、今から俺の事を好きになれ」
「え……?」
「俺だけを好きでいろ」
「そ、そんな事急に……」
「俺はもう、お前以外は考えられない」
「え……? そ、それこそ嘘だ! だって、君は秋幸君が……」
「好きだよ。でも、もう、前みたいな感情はない。信じられないほど執着が消えたんだ……」
その言葉に、ユキジの心が動いた。ドキドキっとさっきとは違う音が鳴り始める
壱成が秋幸をもう好きじゃない。それが、とても嬉しかった。嬉しくて、言葉では言い表せない。
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