アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
7.隠すものを取り払い-1
-
好きな人に好きだと告げたのは初めての事だ。
しかも、相手も自分の事を好きだと言ってくれている。まさか、こんな自分を愛してくれる人が現れるなんて。まだ信じられない。
「湯加減どうだ?」
「え? とっ、とっても気持ち良いよ」
そんなユキジは今、壱成の腕の中にいる。しかも、二人一緒に湯船の中で、後ろから抱き締められている形で。
なぜ、そんな事になったのか。それは、ユキジがクシュっと小さくくしゃみをしたからだ。
それを見た壱成がユキジの身体を心配して慌てて脱衣所に連れて行き、一気に脱がせて用意周到に湧いていたお風呂へと無理矢理浸からせた。
その後すぐに壱成が入って来て、こんな形になってしまった。
「なぁ。それ、外したら?」
「え……? それって……?」
「コンタクト。視力は悪くないんだろ? 俺の前ではそのままでいろよ」
「で、でも……」
そう言われてもユキジは不安だった。壱成は綺麗だと言うけれど、今いる場所が明る過ぎて抵抗がある。
こんな明るい場所だったら、青い目が更に輝き目立つ。
嫌悪感が増すと思った。
「外さないなら俺が外すぞ」
そう言った壱成の顔は本気だった。それを見たユキジは、慌てて返事を返すしかなくなるのだった。
「わっ、分かった! じっ、自分で外すよ!」
そう言って、ユキジは手慣れた手つきでコンタクトを外し、外したコンタクトを脇へと置いた。
そして、数回瞬きをして乾いていた目を潤した。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
52 / 137