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3.思い掛けない存在-11
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コンタクトが外れた事はない。それに、ラウルとは初めて会ったはずだ。
そんな人が、ユキジの秘密を知っているわけがない。
「ち、違います!」
ユキジはラウルからの拘束を逃れようと腕を振り払ったが、力の差や体格の差がありすぎて振り払う事ができなかった。
しかも、壁に背中を打ち付けられ、行き場を塞がれてしまう。
「チガウ? そんなわけないね。ほら、黒のコンタクトつけてる……」
ラウルはそう言うと顔を近づけ、ユキジの目をジッと見詰めた。その距離はもう、嘘が通じないほどの距離だった。
「チガウわけない……」
「ンッ!?」
そして、ラウルの顔が更に近付いたと思った瞬間。唇に温かい物が押し当てられた。
(なっ、なんで!)
突然のキスに驚きを隠せないユキジ。頭は混乱の渦に巻き込まれた。
「ンッ! ンンッ---!」
なんでキスなんかされているのだろうか。全く理解できない。
ユキジは必死に抵抗するにも、もがく事が精一杯で、逃げ切る事はできなかった。
そして、ラウルはキスを更に深く進めようと、舌をユキジの唇の隙間に忍ばせ始める。
「ぅ……ンー……っ」
そんな事、絶対にしたくないユキジは、その隙間を開けないように頑なに閉じたのだった。
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