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「後をつけるような真似をして本当に申し訳なかった。けどずっと君を後ろから見ながら考えてた。……俺、本当に君が好きになってたんだ」
湯呑みをテーブルに置き、千丈はまっすぐに千尋を見て自分の思いを詳しく伝える。
千尋にはその表情はふざけた要素が一切ない、真剣なもの……、に見えた。
「もちろん急な話だから今すぐ答えを出してほしいとは言わない。友達からでも十分だし、もちろん嫌なら嫌って言って欲しい。そうすれば見かけても声かけないから。十分好きなだけ時間かけて考えてもらって構わない。……でも、千尋クンがあんなひどいことがあった後だけど、俺と付き合ってみてもいいよって言ってくれるなら、俺、千尋クンのことを大事にする」
真面目に自分に話をしているのがわかるその千丈の眼を見て、千尋は身動きができなくなった。
今まで千丈と同じ目で、同じことを言った男は誰一人としていなかった。
二股を掛けられていたり、浮気をされていたり、暴力を振るわれたり、蓋を開けたらただのセックスフレンドだったり……。
そんな男ばかりにずっと引っかかってきた自分に対して至って真面目に、それも自分の思いを真剣に話してくれた人物などこれまで付き合ってきた者たちの中にはいない。
軽い気持ちで近付いてきた今までの男たちとは違うと感じた。
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