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食事を終え、食器を片づけてリビングのソファで他愛もない話をしながらテレビを見ていた。
目の前のローテーブルの上には二人分の温かい麦茶が置いてある。
カフェインを控えるようにしている千丈がいつも飲んでいるものだが、千尋もカフェインは苦手で麦茶をよく飲んでいた。
「カフェインがあんまり好きじゃないところも同じだったとは……。なんか、ほんとすごいね」
こういうときは普通コーヒーなのかもだけどね。
くすくす笑いながら温かい湯気を上げるマグカップを手にとって一口飲む。
「ううん……。麦茶のほうが俺も嬉しい。カフェインの入った飲み物って身体に合わないような気がするし……。わがまま言ってごめんなさい」
苦笑いをする千尋。
その顔を見て、千丈も笑みを深くする。
「あーわかる。なんかカフェインってどうも集中力無くなっちゃってねぇ。とりあえずコーヒーもあるけど、ほとんど麦茶とかほうじ茶とか飲むほうが多いかな」
「ほうじ茶、俺も好き」
「ほんと? じゃあ今度はほうじ茶にしようかな。美味しいのもらったから」
ご機嫌な声を千尋に聞かせながら、マグカップをテーブルへと送る。
「あ、……ありがと」
恥ずかしそうに少しだけ俯きながら、千尋は視線だけを千丈にそっと向けて顔を赤らめて礼を告げる。
「どういたしまして」
えへへ、と楽しそうに千尋を見て笑った。
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