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「残さず食ったか?」
「はい」
………会話終了、的な?
な、何か話さなきゃ!
でも、何を?
テンパっている碧。
あ~、
やっぱ似てるわ、野良にゃんに。
ビクビクしながらも、クリクリした瞳でこちらを見る。
野良のにゃんこ。
「おまたせ」
碧の緊迫した空気を壊してくれたのは佐々木。
「クレンジングとコットンと洗顔」
洗面台に並べられた。
そして、碧もメイクを落とす時は色々使った事を思い出した。
****
「あ~、なる程ね、碧ちゃんをお昼見かけなかったのは隠れてたのかあ」
佐々木は頷く。
碧はメイクしている理由をポツリポツリと話す。
クレンジングをコットンに染み込ませ、メイクを取ってくれているのは西島。
「目、閉じろ」
アイシャドウを取る為に目を閉じさせた。
「碧ちゃん、睫毛長いねえ~ツケマじゃないよね?」
閉じたまぶたには長い睫毛が。
それにしても、
コイツはマジで男か?
西島はメイクを落としながら思った。
「後は洗顔しろ」
クレンジングで綺麗に拭き取った西島は洗顔を碧に渡す。
洗顔をしている碧を遠巻きに見る西島と佐々木。
「可愛いなあ碧ちゃん」
佐々木はニヤツいていて、
「変態」
冷静に突っ込む西島。
パシャパシャと水で泡を流す碧の後ろ姿は小動物の水浴び。
洗い終わった碧はモソモソとポケットを触っていて、ハンカチ探しているんだと西島にも佐々木にも分かった。
………ハンカチない。
びしょびしょの顔のまま戻るわけもいかない碧は困ってしまう。
「佐藤、顔上げろ」
西島の声に顔を上げた碧。
モフっ、
視界が真っ白になった。
「全く、世話が焼ける」
西島は碧がハンカチを持っていないと即座に判断し、自分のハンカチで拭いたのだった。
ゴシゴシとかじゃなく、ソフトタッチで顔を拭いく西島。
真っ白な視界から西島のドアップへと切り替わり碧は、顔が真っ赤になった。
西島部長……俳優さんみたいだ。
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