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田舎育ちの碧も、都会の男性はこんなにカッコイいのかと感動したのだ。
身長も高い。
田舎には西島と同じ年の男性もいるけど、
月とスッポン。
そう思った。
そんな西島にサンドイッチを貰ったあげくに、メイクまで落としてもらったなんて夢みたいだ。
緊張して上手く話せない。
怖いとかじゃなく、
西島が格好良すぎて緊張するのだ。
結果、あんなビクビクした態度になってしまった。
今日は良い日だ。
スマホの諭吉の写メを見ながら、
ーーゆきっつあん、今日は良い日だったよーー
なんて心で呟く。
定時になっても西島は戻って来なくて、
ちょっと寂しく思いながら会社を出た碧。
「あおいーっ」
後ろから斉藤の声がして振り向く。
女子社員数人も一緒に居た。
「なあ、飲みに行かん?」
「えっと、僕未成年だし」
碧はまだ二十歳になっていない。
だから歓迎会とか楽しめなかった。
たまに誘われるが、碧はその台詞で断ってきた。
「ご飯食べるだけだよ。碧ちゃん、行こうよ」
女子社員にも誘われるが、財布の事情もある。
「僕、お金ないから」
「いいよ~奢るよ?」
女子に男が奢って貰うなんて以ての外!
「いえ、そんなダメですよ!皆で楽しんで来て下さい」
碧は深々と頭を下げて、逃げるように走って行った。
あおい。って斉藤の声が聞こえて振り返り、もう一度頭を下げて、走って行った。
「や~ん碧ちゃん可愛い!」
後ろ姿を見送りながら女子達は騒ぐ。
「碧ちゃんって童貞かな?」
1人の女子が言葉を放ったら、
「碧ちゃんはイケメンに食べられてるのが似合うよねえ」
と騒ぎだす。
「あ~わかる!碧ちゃんネコっぽいもんねえ」
「なに?君ら腐女子?」
会話からすると、斉藤もそう判断する。
「もちろん」
女子達の声は揃う。
「あっそ、」
斉藤は呆れたように先を歩き出す。
女子達はまだ腐的な話題を話ながら、ついて来る。
全く、腐女子め!
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