アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
3
-
「はいはい、皆さん何の話題かな?」
「おはようございます~、碧ちゃんが諭吉って猫飼ってるって話題なんですよ」
女子社員2が佐々木に答える。
……上司に話す時は碧ちゃんじゃなく名字だろ!と西島は心で突っ込むが、佐々木は全く気にしないようで、
「へ~どんな猫?」
と写メを見せて貰っている。
佐々木は社交的で年齢問わず話ているのを見かける。
なので、色々な情報を佐々木は持っている。
「可愛い猫だね。碧ちゃんも猫っぽいけど」
「あー、分かりますそれ!ですよねーっ」
女子社員達は佐々木の言葉に共感し、はしゃいでいる。
あー、もう余計にウルサくなったし!
仕事開始時間にはまだ少しある。
西島はコーヒーでも飲もうと席を外した。
カツカツカツ、
歩く足につい、力が入る。
碧の横を通り過ぎ、廊下に出た。
通り過ぎる西島を碧はつい、目で追う。
もしかして、うるさかったかな?
なんて心配しながら。
*****
「佐藤」
西島に名前を呼ばれ碧はドキッと心臓が脈うつ。
「は、はい」
慌てて立ち上がり西島の席まで急ぐ。
また、怒られるのか?
なんて周りの雰囲気をちょっと感じた。
「この前の書類直したのか?」
「あっ、はい。」
碧は慌てて自分の席に戻り引き出しを思いっきり開けた。
まあ、そんな勢い良く開ければ引き出し全部が抜けてしまうわけで、
「ああっ、」
碧の情けない声と共に引き出しが床に落ち派手な音が西島の元まで届く。
もちろん中身も散らばってしまった。
「あ~あ、碧、慌てるから」
斉藤が素早く碧の側に来て散らばった中身を拾う。
「碧ちゃん大丈夫?」
「佐藤は怒られない時は何かやらかすからな」
女子社員や周りのスタッフも心配しながら拾ってくれた。
「碧、書類ってコレ?」
斉藤は散らばる中身から書類を拾い上げ碧に渡す。
「う、うん、それ」
碧は書類を手に急いで西島の元に。
「あ、あの、部長、書類の提出遅くなって申し訳ありませんっ」
と勢い良く頭を下げ、
ゴツッ、
西島の机で思いっきり額をぶつけた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
13 / 639