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そうだ、言われてたんだ。
でもでも、恥ずかしさでその時の記憶が霞んでしまっていたのだ。
「すす、すみません」
頭下げたいけど、下げれない状態で碧は謝る。
「打ち身だけどさ、頭って怖いんだよ碧ちゃん、」
神林は治療しながら言う。
「すすす、すみません、あの、なんか、忘れてて、あの、」
かなり動揺している碧は自分で何を言っているのか分からない。
「うんうん、碧ちゃんがものすごーくテンパっているのは凄く伝わっているよ」
と佐々木のフォロー。
「それとさっきの書類、一カ所間違いがあったぞ」
「えっ、ええっ!すみません!すぐに、直ぐになおしまっす」
かなり慌てた。待たせた書類がまた間違っていたなんて!
立ちあがろとするのを神林に止められ、
「動かない」
と叱られた。
「西島ちゃ~ん休憩中に仕事の話はするなよ、嫌な上司にランクインするぞ」
佐々木の突っ込みに、
「部下の顔色伺うなら上司の器じゃない」
と冷静に返す。
確かにそうかも。
碧は西島をかっこいい!と思った。
「はい。治療おしまい。碧ちゃん勿体ないから顔に傷とかつけちゃダメだよ」
「へ?」
「可愛い顔してるんだから大事にしないと。お弁当食べていいよ」
と神林は治療を終える。
しかも、お茶まで出してくれた。
「碧ちゃん、ここ良いでしょ?神ちゃん優しいし、ベッドもお茶もあるし。ご飯食べる時に使ったら良いよ」
と佐々木。
「で、でも」
確かに神林は優しそうだし、ウルサい女子社員も居ない。
でも、医務室だから。
「西島なんてしょっちゅうベッド使ってるし」
「えっ?」
碧は思わず西島を見た。
部長がいつも使う場所?
うそ?本当に?
「佐々木余計なことを」
睨む西島。
「いいよ、何時でもおいで」
神林も微笑む。
だから、つい。
「はい」
と返事をした。
だって、西島も居るかも知れない場所だから。
碧は作ったお握りをモソモソ食べ始める。
もきゅもきゅ、とお握りを食べる碧は餌を食べるジャンガリアンハムスターのようで、
野郎3人は一瞬で和むのだった。
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