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「あ~やべっ、碧ちゃん可愛かった」
お握りを食べ終わった碧は書類を書き直すと言って、一足早く戻って行った。
「西島が書類の話しなかったらもうちょい長く碧ちゃんと居れたのによ」
佐々木は不満そうに西島を睨む。
「書類提出期限があるんだよ変態ショタ野郎」
西島も言い返す。
「なんだかんだ言ってお前もさ碧ちゃん可愛いって思ってんだろ?」
「はあ?仲間作ろうとかすんな」
「おや?誰ですかね?朝から碧ちゃんを囲む会に入れなくて拗ねて出て行った人は?」
佐々木は嫌みっぽく言う。
「何の話してんだよ」
「碧ちゃんの飼い猫の話。お前、チラチラ見てただろ?」
佐々木の話がようやく今朝の話だと気付く西島。
「あれは朝からうるせえーって思って見てただけ」
「そうきますか。それにワザワザ俺に碧ちゃんを探させて医務室に連れて来させただろ!」
「それは佐藤が豪快に額を打ったからで、医務室行けと言ったのに行った形跡がしなかったからだろ」
「お前らウルサい!あまり騒ぐと出入り禁止にするぞ」
二人の会話に終止符が打たれた。
*****
「碧、医務室ちゃんと行ったんだな良かった」
書類を直しに戻ると斉藤が話しかけてきた。
「さっき…治療して貰いました」
「西島部長がさ、碧が医務室にちゃんと行ったか気にしててさ」
「えっ?」
「それと、書類」
斉藤が渡して来たのは、あの書類。
「一カ所、直したって」
碧は慌てて書類をめくる。
「次からはちゃんとチェックするようにって部長が」
碧は申し訳ない気持ちでいっぱいになったけど、同時に嬉しさもこみ上げる。
心配してくれた事。
凄く嬉しい。
猫を見ていた西島の笑顔を思い出し、幸せ気分に浸れた。
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