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恋心。?6
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頭がクラクラする。
夏姉ちゃんは勘違いしてるんだ。
碧はフラフラしながらトイレを出た。
僕が西島部長を好き?
初恋とか?
違うよ。
違うよね、ゆきっつあん?
「碧ーっ、いたーっ」
斉藤が走って来るのが見えた。
「昼休みとっくに過ぎてんぞ!部長がお前が居ないから探して来いって」
斉藤は息を切らしている。
部長?
「西島部長?」
「そうだよ?碧どうした?お前、顔赤いぞ?」
斉藤が心配して碧の肩に手を置こうとした時に、碧はその場に座り込む。
「碧、大丈夫か?」
座り込む碧をのぞき込むように斉藤もその場にしゃがむ。
「目が回る…」
壁側に寄りかかる碧。
顔も熱いけど、身体も熱い。
斉藤はへたり込む碧を軽々と抱き上げると、医務室へと急いだ。
お姫様抱っこされてるとか、碧は気付いていない。
ただ、頭には西島の事でいっぱいで、ショートしそうだった。
****
あー、もう斉藤も戻らないし!
西島はイライラしながら二人の席を見つめる。
昼休み終わっても碧が戻って来ない。
まさかとは思う。
佐々木が脳裏を過ぎった。
使ってない倉庫でたまにいちゃつく男女が居る。
まさかね?
だから斉藤に探させに行ったのに戻って来ない。
どいつもこいつも!
イライラして来た時に着信が入った。
表示は神林。
どうしたんだ?と電話に出た。
「西島?お宅の碧ちゃんが運ばれて来たんだわ、ちょい熱あるから少し休ませて帰すから、早退扱いで頼む」
「はい?」
佐藤は医務室?
「斉藤くんだっけ?彼が送るみたいだから斉藤くんも早退よろしくーっ。じゃあ」
「ちょ、待て」
と待ったをかけるが神林は電話を切った。
****
「碧ちゃん、西島には連絡したから少し休んで家に帰りなさい」
ベッドで赤い顔をしている碧に話かける神林。
「あと、斉藤くんも早退だって伝えたから碧ちゃん送り届けて」
「はい。かしこまりました」
斉藤はビシッと敬礼した後に、
「へへ、早退出来るラッキー」
とニヤツく。
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