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どうしよう……
起こしたくないかも。
なんか赤ちゃんというか、
うん、子猫抱いてるみたいだ。
にゃんこ……
また来てね。
って言って…………
はっ?俺ってば、猫が喋るわけないだろ!
うん、ないない!
ない……、
と首を振って視線を向けた方に諭吉がちょこんと座り、こちらを見ている。
じーっと、
ぎゃー、みら、見られてる!
つい、慌ててしまい身体を動かしたせいで碧がズルリと西島の身体から落ちた。
ああ、せっかく!
と慌てて、ハッと気づく。
せっかく?
せっかく、何だよ?
今、脳裏に過ぎった正直な気持ちに顔が真っ赤になる。
血液が全部、頭に登ってきたみたいだ。
ちがう!やましくない!
西島は起き上がり、碧をベッドへ戻そうとして固まる。
碧のシャツが捲れている。
しかも下が。
シャツがお腹辺りまで捲れて、下着が露わに。
しかもブカブカだから、上手い具合にズレて、
碧の薄い体毛が嫌でも目に入った。
ぎゃーーっ~
な、なんで!
俺が脱がしたみたいじゃん!
薄いけど毛はちゃんと生え………
あああっ、ちがうちがう!
西島は目眩がするくらいに頭を振り回し、クラクラしながら碧のシャツを下ろそうと手を腰へ。
見ないように下着を掴んだ瞬間。
碧が自分を見ているのに気づいた。
………………………………!!!!!!!!
な、なんだ、この状況。
端からみたら佐藤のパンツ脱がしてるみたいに見えたりする?
するかな?
するよね?
あはは、
もう消えたい!
「こ、これは、その、ちが、ちがうんだ!」
パンツに手をかけたままじゃ誤解も解けない。
慌てて碧から離れた。
西島は何故か俯いて床に正座。
碧がゆっくりと起き上がる気配に息を飲む。
「部長…」
碧に何言われるか心臓がぎゅうぎゅうと締め付けられて、今なら死ねると思った。
でも、
「部長、おはようございます」
と碧も正座をして、そのまま頭を下げた。
へ?
西島……気が抜けた瞬間だった。
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