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「こら、まだ寝てろ」
慌てて起き上がった碧を西島は押さえつけるようにベッドへ寝かせた。
部長ーっ、
掴まれた肩に西島の体温と手のひらの大きさを感じ、
碧はドキドキが止まらない。
自分を見下ろす西島。
夢をまだ見ているようだ。
「頭はまだ痛いか?」
西島の手が碧の額に。
部長……やばいです!
部長の手、大きいです!
そんな事を思っていたら明け方、西島の上に落ちたような?なんて思い出した。
あれは夢だったのかな?
だって、僕はベッドに寝ていたもん。
凄くドキドキした夢だった。
抱きしめられた……凄くドキドキした夢。
醒めなければ良かったな。
碧は西島に抱きしめられたのを夢だと思ってしまった。
***
碧の額は夕べほど熱くはなく、薬が効いたのだと西島は思った。
良かった……
と思う反面、何故か寂しくなる。
何故だかは分からない。
そして、まだ寝てろと言ったけれど朝食を食べさせなければならないから、
「う、すまん。朝食出来てるから身体起こすぞ」
と碧の身体を起こす。
身体を支えるように背中側に枕やクッションを置く。
そんな心遣いに碧は、
部長優しい。
と、胸をキュンとさせている。
西島はテーブルをベッドにつけ、トレイを置く。
食べるようにと促され食べ始める碧。
美味しい…。
昨日も思ったが西島が作るお粥は美味しい。
料理上手いんだなあ。なんて、知らなかった事を知る事が増えていく。
「美味しいです。部長、料理上手ですね」
西島の知らない部分を知る事が出来た碧は嬉しくて笑顔になる。
美味しそうな顔をして、素直に美味しいですと言葉にする碧に西島は、物凄く照れてしまった。
顔が熱くなる。
もちろん碧には知られなくない。
彼を見ないようにそっぽを向くと、
「まあ、料理作ってくれる恋人とかいないしな」
なんて言わなくて良い事を言葉にして更にテンパるはめになる。
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