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アイスは冷たくて、
そして、甘くて酸っぱい。
美味しくて幸せを感じながら食べる碧。
頭もポンポンってされた。
凄く嬉しい。
クリスマスで貰ったプレゼントみたいに胸がドキドキして、幸せだ。
西島をチラリと見た。
優しい笑顔。
あの『にゃんこ』を見ていた時みたいな笑顔。
そんな顔を自分に見せてくれている。
病気、治らなきゃいいなあ。
なんて、つい思った。
治ったら、やっぱり自分の部屋に帰らなきゃいけないもんね。
ずっと、一緒に居たいなあ。
*****
アイス美味しそうに食べてくれたなあ。
西島は夕飯を作りながらニヤニヤしていた。
子供みたいにニコニコ。
癒された。
「ニッシーにしちゃ良くやったやん」
足元で聞こえてくる諭吉の声。
あ~、違う違う、きっとニャーって鳴いてる!
そう思いながら料理の手は止めない。
「抱っことか碧は好きやけん、今晩もしてやれよ」
な、何を言っているんだ諭吉……
いや、違う、猫は喋らない。
「碧にアイス買ってきたんやから、マグロも買ってきたやろうな?」
その声と一緒にガサガサと音がして振り向く。
テーブルの上に置きっぱなしだった袋を覗き込んでいる諭吉が目に入った。
こいつ、マグロの為ならテーブルにも飛び乗るのか!
「諭吉、テーブルには乗っちゃ駄目だろ」
西島は諭吉を掴むと下へ降ろす。
「マグロ」
「神林に貰ったし、佐々木とかにも貰っただろ!今日はもう駄目だ!」
「ニッシーのけちくされ」
「は?誰がケチくされだ!マグロ以外も食べなさい」
「嫌ばい、マグロが好いとおーと!」
諭吉はぷいと横を向く。
「こんにゃろ、今夜は普通にキャットフードだからな」
西島は怒りながら皿にキャットフードを入れて、ハッと気づく。
なんで、俺は猫と言い合いを………
完全にノイローゼかな?
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