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「あ、じゃあ、洗って貰おうかな?」
つい、そう言ってしまった。
余りにもしょんぼりとしているから。
「はい!」
その言葉に魔法でもかけられていたのか?と思うくらいに碧は元気良く返事をして、嬉しそうに笑った。
そうか、やっぱり甘えていたのか!
西島は嬉しそうに食器を洗い出す碧を見て、ホッとした。
あんなにしょんぼりされては夢見が悪いじゃないか!
カチャカチャと食器の音をさせながら洗う碧の後ろ姿。
華奢で小さい。
しかも、微妙に爪先立ちしている。
キッチンは外国の物で、背が高い西島にはサイズはぴったりなのだが…………
小柄な碧はよいしょ、よいしょと一生懸命に食器を洗っている。
あ………やばいなコレ!
可愛い!めちゃくちゃ可愛い!
器を洗い終わり、鍋を洗う碧。
鍋の中に水を入れる時に水量を誤り、鍋に落ちる水の勢いが激しくてしぶきで碧が濡れてしまった。
「わああっ」
慌てて水道を止める碧。
既にシャツがビショビショ。
碧は自分よりもキッチンの周りと西島を心配げに見た。
「びしょ濡れだな」
振り向いた碧はハムスターが水浴びしたみたいに、小さくなっていた。
多分、西島に怒られると思ったのだろう。
「拭くよりも風呂がいいな」
西島は碧の背中を押して風呂場へと連れて行く。
「ご、ごめんなさい!あの、鍋後で洗います」
碧は勢い良く頭を下げた。
「食器だけで十分だよ。ほら、また熱でるかもしれないから」
湯船にはお湯がはられている。
西島は休みの日はゆっくりと風呂に浸かると決めていて、食事が終わる頃にお湯がたまるようにとタイマーをセットしていた。
「着替え持ってくるから」
西島にそう言われ、頷く碧。
彼が着替えを取りに風呂場から出るとシャツを脱いで下着も脱いだ。
部長に良いとこ見せれなかったと、碧はしょんぼりする。
僕のばかばかーっ!
自分を責めながらシャワーで身体を軽く洗うとバスタブへと入っていく。
部長、呆れたかな?
まともに鍋さえも洗えないんだもん!
へこむーっ!
碧はへこんだまま、口元までお湯に沈んだ。
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