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◆◆◆◆◆◆
「えへへ、完璧!」
碧はお風呂掃除を終え、バスタブにお湯をはる。
お仕事終わって疲れているから直ぐにお風呂入れるようにした方がいいよね?
なんて、碧は考える。
そして、次も一緒にお風呂入る約束をしていたのを思い出す。
誘われたら、どうしよう。
もう鼻血出さないようにしなきゃ!
でも、そんな自信ない。あんなにカッコいい人の裸を目の前にしたら冷静じゃいられないもん。
それに、好きな人だもん。
好きな人‥‥‥‥‥‥
その言葉を脳裏に浮かべただけで碧は鼻血が出そうなくらいに興奮しそうだ。
「お、お風呂はこれくらいにしとく」
これ以上、ここに居たら西島の裸体しか思い出さないので浴室を出る碧。
き、気分を変えなきゃ!
「あ、そうだ!公園に行かなきゃ!」
碧は公園の猫達の餌を手に、部屋を出た。
「にゃー」
諭吉も後から付いてくる。
「諭吉、公園の猫達に会うよ?仲良くしてね」
諭吉は碧の真横を歩く。
公園に着くと直ぐに猫達が擦り寄ってくる。
まずは彼らにご飯をあげて、にゃんこを捜す。
今日は部長は遅いかも知れないから、僕がにゃんこにご飯あげなきゃ。
そう、考えながら碧は、「にゃ、にゃんこ!」と名前を呼ぶ。
暫くは無反応。
心配をしていると、微かにニャーと聞こえ、にゃんこが姿を現した。
「にゃんこ!」
碧は名前を呼ぶと、お皿にご飯を入れて離れた場所に置く。
フンフンと鼻を鳴らし、にゃんこはモソモソとご飯を食べ始める。
「にゃんこに触りたいなあ。」
他の猫達は抱っこも出来るけど、やはりにゃんこも触りたい。
でも、怖がっているのを知っているから黙って遠くから見ているだけ。
ご飯を食べ終わるまで碧は眺めていた。
「にゃー」
にゃんこは鳴くと、奥へと引っ込んだ。
「お休みにゃんこ」
碧は他の猫達にも挨拶をすると、また西島の部屋へと帰る。
明日は部長と一緒にご飯あげに行きたいなあ。
そんな事を考えるだけでも碧は嬉しくなるのだ。
◆◆◆◆◆◆
やばい‥‥‥‥
確実にヤバイ。
西島は時計を何度も見ている。
早く帰るつもりだったのに、予定は未定という言葉を実感中。
既に9時半。
佐藤‥‥‥‥待ってるだろうな。
大丈夫かな?あの子、結構、いや、かなり危なっかしいからな。
でも、諭吉がついているから。
小さい子にお留守番させているパパの心境に近い。
「ちーちゃん、時間気にしまくりだけど?」
西島の真横に座る女性が小声で西島に話しかける。
「約束あるっていっただろ!」
西島も小声で返す。
高そうなレストラン、西島はかなり帰りたかった。
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