アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
2
-
違う大学違う学年当たり前といえば当たり前なのに
夜に帰りが遅くなると
不意に、心どころか体全てを蝕むような不安に駆られる
体験したことも無い不安に怖くなり
夜中まで黒尾さんを玄関で待っていたことがある
そんな僕を見て
『大丈夫か!?何かあった!?』
と強く抱き締めてくれる黒尾さんは少し面白かったな
安心して涙を流すとさらに慌てて、
その夜はずっと僕のワガママを聞いてくれたっけ?
『んふっ、あんなにエロいツッキー初めて見た…んふふ……』
ほんとにキモ、、人では出来ないような顔をしていたのを覚えている
このアパートで一緒に過ごし他愛もない話をして
ひっそりと小さく不器用な愛を育てていく、
その瞬間が何よりも幸せだ、
その分僕の不安も膨らんでいくのだが
この先黒尾さんが僕を嫌いになったらどうなるのだろう。
色違いの猫のマグカップ
何でもない日にプレゼントされた恐竜のぬいぐるみ
たたまれた黒と紺のスウェット
隣に並んでいる枕
ここには黒尾さんがいる、いつもの黒尾さんが
この部屋には僕の全てが詰まっている。
これを失った僕は、果たして、僕なのか?
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
47 / 64