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「……ぼ、くだって……はなして、ほしくなぃ……」
これがホントの気持ち。
怖い、僕が全て黒尾さんに染まってしまうのが
でもそれ以上に幸せで心地いい。
もし黒尾さんがこのまま僕を離さないで何もせず
このまま死んでしまっても僕は嬉しい。
2人のものが溢れかえったこの
僕と黒尾さんのセカイに閉じ篭ってしまいたい。
「……ありがとう、聞かせてくれて……」
そういった黒尾さんは僕に優しく口付けをした
「俺からも一つお願いがあるんだけど」
そう言って僕のおでこを優しく撫でた
「俺のことを捨てないでください。」
真面目な顔をした黒尾さんに驚く、
「そんな、僕が捨てるわけないのに…」
そう言うとハハ、と少し呆れて笑った
「俺は蛍が一番可愛いし好きだし愛してる、それはわかってほしい。」
……急にそんな甘いことをサラッと言われると照れる……
「俺がカッコイイから不安になるかもしれないけど…」
「……自分で言う……?」
「俺のこと信じて。
蛍が大好きだ、って言ってる俺を信じてあげて
俺が蛍に伝える本当の告白を見捨てないで下さい」
そう言って頭を下げる黒尾さんに目頭が熱くなる
「……はい、ごめんなさい……」
そう言って僕も頭を下げる、黒尾さんより低く
するとすぐに頬を包まれてキスをされる
「よし!暗い話終わり!」
そのまま倒れるように抱きしめられる
「ちょっ!暴れないで……!落ちる!」
「だーいじょうぶだって!…俺を信じて?」
「……一気に信憑性が無くなる……」
「ヒドっ!」
するとスッと立ち上がった黒尾さんは机の方に向かった
「実はさケーキ買ってきたんだよ!」
「また買ってきたの?」
「食べないの?」
そう言って優しい笑顔で箱を見せるので
僕も立ち上がって机に座った
「はいどーぞ」
そう言って差し出されたショートケーキは
赤い熟れた苺がのっていてここまで甘い匂いがしてきそうだ
「いただきます…」
「召し上がれ」
口に広がる程よい甘さ食べる僕を眺める黒尾さん
黒尾さんはよくショートケーキを買ってきてくれる
それは紛れもなく僕のため。
これは黒尾さんの生活に僕がいて、
黒尾さんも僕に染まってしまっている
と考えていいのでしょうか?
……なんてね。
END
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