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「ぇ、ちょ、あの!尽くすっていう意味がよく…」
そう言うと天童さんは俺を見て大げさに溜息をついた
「えー?結構頑張って言ったんだけど……」
そう言って頭を抱えた天童さんは床に座った
「賢二郎は若利くん好きじゃないんだよね?」
「な、何度も言いますが尊敬してるんです!」
そう言うと嬉しそうな呆れ顔をした
「…………好き、なんだよねぇ~…賢二郎のこと」
………………………すき、とは……………………
「………すッ!!?」
意味を理解した途端に火がつきそうなぐらい俺の顔は熱くなった
す、好きって……そういう意味だよな…
え、でも天童さんが?俺なんかを?
いやいや、有り得ない、けど……
今目の前でほんのりと頬を染める
天童さんを見ればそんなことは分かる
「あの、えっと………………」
声を出したけど言葉にならなかった
「ん?」
期待させるような柔らかい目で見上げられた
座ってるから天童さんが目線が下で……これは…
「いえ、大丈夫です」
こんなときこそ冷静に…
「あははは!賢二郎ほんと面白いよね!」
「え?」
急に笑い出した天童さんは俺を見てにやっと笑った
「そんな顔じゃ“天童さんに尽くします!”って
言ってるようなもんだよ?」
そう言って立ち上がった天童さんは俺の頭を軽く小突いた
「い、言ってません!」
「尽くしてくれないの?」
「ぇ、あ、いや……」
「ほら言ってる!」
「っだから……!!」
何度か言い合っていると
「はー、本当賢二郎はかわいいね」
「嬉しくないです!!!」
サラッと言われた言葉に一瞬キュンとしてしまった自分が恥ずかしい…
俺なんかを好きなんて言って、オマケに可愛いなんて…
きっと天童さんは俺とは全く違う何かが見えているんだろうな……
俺もその何かを天童さんと見たい。
……なんて思った。
END
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