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どうすればいいのやら
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俺は今、非常に困っている。俺よりも先に眠りについてしまった縁下に。
「すー……、すー……」
うわわわわ、縁下が背中にぴったり密着してるから寝息が耳にかかるんだよおお!
俺は所謂、耳弱い系男子なのである。そこだけBLっぽいよね。そんな事はどうでもいい。
「んん……」
「うわっ、ちょっと縁下!無理無理、無理だから!」
起こすのは悪いかもしれんが、くすぐったくて仕方ない。
なんか変な汗もかいてきた。
しかしこいつ、一度寝たらなかなか起きないタイプなのか、全く起きる気配を見せない。
あーもうそういうスキルいらないから!
そんなことを思っている間も、耳はくすぐったいままであ
る。しかしそんな時、
「っ、~~~〜っ!?!?」
俺は恐怖を覚えた。
え、縁下、耳、耳っ、俺の耳、食べようとしてるうぅあ!
正確には、食べようとしているという表現は間違いなのだ
が、でも、本当にそう。俺の耳をはぐはぐしている。
はぐはぐなんて可愛らしい表現だが、考えてもみろ。
180cm前後の男が174cmの男の耳くわえてるって、何そ
れ!?聞いたことないわ!
こいつは一体どこの女と俺を間違えてやがる!
あ、そもそも彼女いるのかこいつ?
いいや、今余計なことを考えるのはよそう。
とにかくこの状況から脱出せねば……!
そう思って身を捩って縁下の腕から抜け出そうとするが、
こいつ、想像以上だぜ。
痛みはなかったが、すごいがっちりホールドしている。
流石お父さんだな。
あぁ、現実逃避したい。でもできない理由が俺の耳にある
のだ。
「っ縁下!頼むから、噛まないで…」
力が抜けて声にも影響してしまう。
ぐぅっ、もうどうすることもできないのかっ、俺には…!
俺の声が届いたのか、念が届いたのかは分からないが、縁下が後ろでもぞっと動いた。
「んん………、あれ、阿久津…、まだ起きてたのか…。」
うんそれもこれもあんたのせいだよ。
とは思っても、今の縁下にそんなことを言っても通じないだろう。
なんせすごく眠そうだから。まあ寝てたんだから当たり前っちゃあ当たり前だよな。
「夜更かしは…、だめだぞ…。」
いやや、そんなイケボで耳元に囁かれたらホモは腰砕けます。元にノーマルの俺でも少しドキドキしたくらいだからね。
「ほら…、俺が撫でててやるから。」
いやいやいや、どこで母性本能発揮してるのかな、縁下く
ん。
俺が心の中でツッコミを入れていると、頭にふんわりと大
きな手が乗っかった。
「よしよし……、いい子だから、ねんねしような…。」
え、え。え!?何っ!?何それ!!
突然のギャップに俺頭がついていかないんですけどおお!
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