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42 峰side
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「なんで私が怒られないといけないのよ!」
私のキスで使い物にならなくなっちゃった空チャンをずっとそのままにしとくわけにはいけなくて、全校朝礼はミキちゃんが強制的に解散させた。生徒会室に連行された私はソファーに座るのを許されなくって床に正座中。
「当たり前です!何をしたのか分かっているんですか?!」
「分かってるわよ!」
あんな顔した空チャンをほっておけって言うの?泣くことも喚くことも怒ることすらしない、自分が我慢すればいいって顔した空チャンを1人にしておけって言うの?私がアメリカから帰ってきたとき、生徒会だけでなく風紀までいつも以上にピリピリしていた。触れてはいけないものに触れてしまった、少しでも崩れてしまえば地獄を見るようなそんな感じ。空チャンの異変にはすぐに気がついたし、それを隠しているのも気づいていた。
「副会長はあんな嘘までついて何がしたかったの?」
西谷が人1人殺しちゃいそうな顔で私を睨む。何も言ってこないけど足立だって相当イライラしているんでしょうね。空チャンったらいつの間にこんな狂犬2匹を手懐けたの?
「空チャンは今まで暁がいたからここまで頑張ってきたじゃない?だけどその暁を諦めなくっちゃいけない、そうなっちゃった空チャンは今命綱なしで崖からバンジージャンプするような状況よ。誰かが空チャンを支えなくちゃいけない、誰かが空チャンに手を差し伸べなければいけない。今にも消えてしまいそうな空チャンをしっかりと繋ぎとめておくためにはあぁするしかなかったのよ」
別にその役目は西谷でも足立でもミキちゃんでもよかったけれど、より強い、暁と比べられないくらいいい男じゃないと。
「峰副会長は、ご自身を犠牲にされるおつもりですか」
「…………それで空チャンを救えるのなら、私はいや、俺はオネェだってやめてやるよ」
誰だって、好きなやつの悲しむ顔を見たくないだろう?
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