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特別パラレル番外編『花火大会』①
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部活をいつもの様にこなしていた悠希は、居心地悪いことこの上無かった。
何故なら、自分の視線の先に居る後輩のせいだろう。
惚れ惚れするような大きく逞しい体躯。
触れれば離れがたい艶やかな銀の毛並。
見つめられれば女の子なら誰もが抱かれたいと思ってしまう、質の悪い鋭い金の眼光。
そして…。
「おい、先輩」
後輩のクセに偉そうに尊大な態度。
こういう所も女の子からすると、カッコイイらしい。
「ちょっ‼話かけないでって言ったでしょう⁉」
この脳を痺れさせてしまう、とろ甘な声に腰砕けになりそうになりながら悠希は口を尖らせた。
「この前の事で皆から色々言われてるの知ってるでしょ⁉ だから、これ以上騒がれるのは嫌だから話かけないでって言ってるでしょ、もうっ‼」
プリプリ捲し立てる悠希にハンターは知らん顔だ。
先日、部活途中の校庭でハンターは何を思ったのか悠希に、いきなりキスをしたのだ。
その噂は一気に校内中に広がり大変な騒ぎとなった。
校内一モテるイケメンのハンターと、平凡男子の悠希。
プニッ プニッ
短パンから伸びる悠希の生足に、ハンターの肉球が当たった。
「もうっ‼ ハンターくん、何 ⁉」
「おい。部長が呼んでる」
ご機嫌斜めの悠希にひと言告げると、ハンターはスタスタと先に歩いて行ってしまう。
「…何考えてんだよ、もう…」
悠希はハンターのモフモフした尻尾を渋々と、追いかけた。
「よぉし、全員集まったな⁉」
部員が集まったのを確認すると、部長のマーロウが楽しそうに声を上げた。
「今日の部活はいつもより早いが、これで終わりだ‼ その代わり、陸上部全員で今夜河川敷で行われる花火大会へ行く事にする‼」
部員がざわめいた。
「一旦帰宅して、18:00に狛犬橋の狛犬前に集合だ‼よし、解散‼」
こうして、陸上部全員で花火大会へ行く事になったのだった。
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