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楽しい旅立ちなのデス…。
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ハンターの背中に揺られていたが、途中お腹の虫が鳴るので一旦休憩をとる。
近くの木の実をもぎ取って、ムシャムシャ食べる悠希をハンターが優しい目で見つめる。
お腹が程よく膨れたところで、村を目指すために出発した。
森もこうして見ると、何だか見慣れない景色が広がっていて心が癒される。
木々の間を小動物が駆け回り、何処からか鳥の鳴き声が聴こえる。
見上げた空は青く、白い雲が流れていて風が気持ちいい。
「あ、あの雲ハンターに似てる!」
流れる雲の中に、まるでハンターが走っているかのような雲を見つけて、悠希は思わず声を上げた。
その声に足を止めたハンターは、何事でもあったのかと心配そうに妻の顔を確認する。
「ねぇ、ねぇ‼ あの雲、あなたに似てない?」
悠希が嬉しそうに指を示す先には、何の変鉄もない空が広がるばかり。
ハンターがいくら賢いとはいえ、雲の形にまで理解は及ばない。
クンクン鼻先を動かしただけで興味は霧散した。
そして少し歩き出すと、悠希が落ちないようにしがみついたのを確認して再び走り出した。
妻が落ちないように気をつけながら。
『似てると思ったのになぁ~‼』
残念そうに内心呟きながら、悠希は走り行く景色に目を向けるのだった。
小一時間走っただろうか。
ハンターが小走りに横道へと入っていく。
「わぁっ‼ 大きい‼」
そこには、大きな湖があった。
自分たちの住み処の近くにある湖より、断然大きい。
ハンターの背中から降りた悠希は、声を上げてそこに立ち尽くした。
「綺麗だ…」
ハンターも隣に並んだかと思うと足を進めていき、湖の水を飲み始めた。
「あなた…お疲れ様です」
側に駆け寄ると、悠希は愛しい旦那様に労いの言葉をかけたのだった。
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