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全員に笑顔が咲いたのデス…。
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悠希は椅子から立ち上がると、同じ様に博士に抱きつく。
久し振りの再会にお互い喜び合い、そしてその様子をマーロウがニコニコと見守っていた。
「本当に、本当に悠希だね?!心配してたんだ!私もマーロウもずっと探していてね」
「本当にすみませんでした。博士にもマーロウにも心配をかけてしまって…」
悠希が項垂れると、シュタインは首を横に振った。
「いや、もうそんな事はどうだっていい。こうして君が無事に戻ってきてくれたんだからね」
「…はいっ」
悠希は感極まって涙を溢れさせた。
こんなにも思ってくれている人達がいる。
滲む視界の向こうに微笑む二人に、悠希はニコリと笑顔を浮かべた。
感動の再会に胸を震わせて、落ち着いた三人は席へと着く。
「そうだ、悠希。日本のご両親へも連絡を入れておきなさい」
そう言われて電話を掛けると、泣いて喜んでくれたので、何度も謝って、嬉しくて泣いた。
それから博士が各所へと連絡を入れてくれて、明日の朝には、一番近い街から警察や日本の大使館職員が様子を聞きにやって来ることになった。
ひとり人間が居なくなると、こんなにも事が大きくなるとは…悠希は自分の浅はかさに身震いした。
これは正念場だ、と思った。
それから自然と話は、悠希が居なくなってからの足取りについてだった。
ここで信頼する二人には、ある程度は本当の事を話しておき、助け船を出して貰おうと悠希は決意して口を開いた。
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