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いざ公開交尾へ向かうんデス…。
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とうとうシュタインの条件を呑んでしまった。
悠希は絶望にも似た羞恥心に囚われて、ひとりバタバタと宛がわれた部屋でのたうち回っていた。
自分とハンターの交尾を見せない限り、シュタインは動いてくれないだろう。
狼研究の権威であるシュタインが発言すれば、世界中の研究者が力を貸してくれる。
そんな有り難い保護を棄てて、加護の無い自然界でハンターと一緒に生きていくなんて無理だ。
自分がいくら狼になろうと思っても人間であるし、ハンターとて強くても狼に変わりないのだから、人類相手の万が一の時は自分が何とかしなければならない。
それならば、何の力もない自分よりもシュタインの力を頼りにするのが1番だ。
この先の事は後でまた考えればいい。
「うぅっ、それにしても人に見られながらするの…恥ずかしい」
悠希はそういいつつも、諦めてシャワーを浴びに向かった。
「博士…」
「うむ、準備はいいかい?」
シャワーを浴び終えて顔を出した悠希に、シュタインが楽しそうに振り向いた。
「…はい」
最悪な事にシュタインは狼の交尾についての論文やら何やらを再度読み漁っていた様だ。
机の上には狼が交尾をしている写真が何枚もあり、悠希は顔を赤くした。
何気なく見ていた交尾だが、これから自分がシュタインに披露するとなると複雑な気持ちだった。
「そろそろ時間的にもハンターが戻ってくると思うので…行ってきますね」
「行ってらっしゃい、ここで観察させて貰うね」
そう言ってシュタインから小型カメラを2台渡された悠希は、眉を垂らす。
「全体とあと局部がしっかり見えるようにセットしてね」
その発言に、悠希は今度こそ目眩を起こす。
「は、博士~っ!」
「何を驚いているんだね。当然の事だろう?他の狼との違い等も観察しないといけないからね」
シュタインの表情は凄く真面目だ。
ひとりごねる自分が可笑しいのかとさえ思えてくる。
「よし、レッツゴーだ!!」
「はいぃぃ~、行ってきます…」
こうして悠希は公開交尾お披露目の為に、森へと出掛けて行ったのだった。
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