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嫌な予感ってヤツで…。
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悠希は鹿の鳴き声がした方向へと足を向けた。
ザワザワと森全体が揺れている錯覚を覚える。
そうして辿り着いた場所で、悠希は足をピタリと止めた。
「なんでぇ~オメェはよぉ?」
そこには、一頭のヘラジカを倒した様子の銃を抱えた髭面の男が居た。
突然現れた悠希を見ながら怪訝そうに言った。
「あ。コイツ確か大学のセンセーの助手とかいうヤツだ」
帽子を目深に被ったもうひとりの男が言った。
「…大学の?あぁ、目当てはハンターか」
「あぁ、そうらしい。村のヤツラが話してるのを聞いたぜ」
話しながら、悠希をジロジロと不躾に見回す。
なんだか二人は横柄な態度を隠そうともしない。
こういう輩には関わらない方がいい。
悠希は「それじゃぁ」と日本人の得意技である愛想笑いをヘラッとしながら言うと、その場を去ろうと踵を返そうとした、が…。
「待てや、コラ」
低くてガラガラとした声に呼び止められて、本来小心者である悠希は今度こそカチコチに硬直してしまった。
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