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運命の出会いってヤツで…。
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黒い影がユラリと動いた。
その姿に悠希は、ポカンと口を開け見つめた。
「グルルルル」
沈黙の森の中で、その黒い影が獰猛な声を発している。
「あ、あぁぁぁっ」
帽子の男が口をパクパクさせながら、言葉にならない声を発する。
「…は、ハンター…っ」
悠希に覆い被さっていた髭面の男が驚愕の表情で呟くのを聞いて、悠希は間違いないのだと確信した。
探し求めていた狼、ハンターなのだと!
普通の大陸に住む狼よりも北国に住む狼の方が断然大きい。
例えると、大型の犬とライオンほど差があるのだ。
そして、目の前に現れたハンターはそれを優に越えるほど大きい。
黒い体毛に銀の毛が背中に走っているのが見える。
立ち耳がこちらへピンと向けられて、野性味溢れる目は鋭く金色に光っていて、目の合ったものを金縛りにしてしまう威力があった。
逞しい堂々とした体躯は、まだ独り立ちしたばかりの若い個体とは思えない姿だった。
彼がハンターなんだ…!!
悠希は出逢えた事に歓喜して、自分の置かれている状況も忘れ、目を輝かせ頬を紅潮させながらハンターを見つめた。
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