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恐怖でガクガクなワケで…。
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一目見たいが為に、はるばるこの地までやって来たのだが。
まさか此処で狼の腹に収まることになるとは…。
「…っ」
それは嫌だ。
まだまだやりたいことが山ほどある。
狼の研究者になって、様々な事を学びたかった。
シュタイン博士と肩を並べられる位に。
まだ20代だから、恋愛もしてみたかった。
奥手な悠希は全く恋愛毎には疎くて、この歳まで女の子と付き合った事もなかった。
だけど、それも叶わぬ夢になるのか。
第一に、見ず知らずの男たちに汚されかけたのだ。
「このまま死んだ方がいいのかも…?」
逃げようと思っていた悠希だったが、ふと体から力を抜いた。
けれど、次の瞬間にはまた考え直す。
「でも、まてよ?」
噛まれたら痛いに違いない。
血が沢山出てきて、生きたまま腸を食べられるか、喉を食い千切られるか…。
それを想像すると、怖くて堪らなくなった。
悠希は辛いのと怖いのと、そして痛いのが大嫌いなのだ。
「あわわわわっ」
急に恐怖で全身ガタガタし始めた。
あまりにもガタガタ震えすぎて、悠希はその場から動けなくなった。
そんな悠希の耳に、ハンターの静かな足音が聞こえてきた。
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