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ほのぼの集会タイム
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ペアは早急に決めたものの、肝心の新歓はまだ先である。そして新歓の準備で忙しいのは主に生徒会と風紀であり、首藤くんは大いに忙しいのであろうが彼を手伝うか否かは俺の善意に任されているのであり善意が欠片もない俺の現在はつまりのうのうと生きていけるモラトリアムなのである。
そして今行われているのは定期的に開かれる親衛隊ごとの集会。何をするかは各隊ごとに様々である。こんな所が実に部活っぽい。
やれ誰それが○○様に近づいただの○○様の役に立つにはどうしたらいいかだのと真剣に意見を酌み交わす隊もあれば、俺たちのように紅茶とお菓子を食べつつ和気藹々とお茶会をするだけのやる気ゼロ集団もいるのである。
それもこれも首藤くんが恋愛にうつつを抜かしたり職務を放棄したりしない、隊員を蔑ろにしない、優れた人格者に育ってくれたおかげである。涙ぐましい彼の成長と俺の努力に乾杯。
「会長様、最近ますますカッコ良くなられて……」
心底首藤くんに惚れ込んでる隊員Aが手を組み遠くを見ながら何か言ってる。
「わかる、わかるよ。なんかこう、広い背中?男の色気?肩甲骨?僧帽筋の発達!腹斜筋あれどう鍛えてるんだろう細部までエロかっこいい……」
何がわかったんだお前の言ってることはマニアックすぎて共感を得られないぞ。
「はぁぁあわかるわあの胸鎖乳突筋に噛みつきながら身にあまる快感を堪える淀先輩マジ神!唯一神!!」
「は?何言ってんの淀様は単品だから。僕の処女を捧げる王子様なんだから。勝手なこと言わないで」
もう俺は最近自分の隊員が何を考えているか把握しきれなくなってきた。数が増えるのも考えものだ。
「何言ってるのはこっちのセリフだし親衛隊入ってる時点で淀先輩は会長を抱くか会長に抱かれるかの2択で構成されてるんだお前馬鹿かよ」
「淀様は純粋に会長を支える為に…」
俺は聴覚をシャットダウンした。
俺の隣に座る椿は隊員たちの様々な会話の中でどの会話を聞いているのか、はたまた聞いていないのか、いつものように無表情で紅茶を啜っている。
椿を可愛がっている俺は彼が甘い物好きなのを知っているので俺のお菓子をさり気なく2つほどそっと彼の机に置いてやる。そして窓際を陣取っているのをいいことにそよ風に吹かれながら惰眠をむさぼる事にした。
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