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アイツと後輩
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秋の配ったドリンクを飲みながら
どう対策とるかミーティングを
してる最中、
「向こうの主将と楽しい雑談してんな」
紺里が近衛に切り出した言葉が
引っかかった。
『当たり前じゃん。それ以外に
この高校に何の価値あんの?』
少し離れた位置にいる近衛に
視線を向けた。
“――近衛”
誰しもが憧れる“鷺我”のエースの座を
アッサリ蹴って何故かこの学校に
やってきた中学からの不動のスーパースター。
目的はその近衛だとあのガキは
ハッキリ言った。
その為だけにあのエリート集団を
引き連れてこんな無名校に乗り込んで
来たんだと。
…………だから……何だ?
いいじゃんか、目的がそれで。
お陰でこっちは滅多に練習試合をしないって
お高くとまった天下の鷺我とやれるんだから
願ったりだ。
余計なこと考えるな、今すべきことは何だ?
現時点では悔しいが実力差は明らかだとして
今出来ること沢山あんだろ。
勝ちを急ぐ必要はない。
今日、例え勝てなくても
次、勝てれば良い。
サッカーをやっていなければ
俺には到底思いつきもしない発想だ。
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