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金網越しのアイツ
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俺達が鷺我に行ってかなり経った頃、
再び戸神が姿を見せた。
(……来たのか)
金網に寄りかかっいたその横並びの
延長線上に奴の姿を発見して
俺は知らず溜息を漏らしていた。
チッ、何で俺はホッとしてんだ。
「来てるね、あの子。日野行かないの?」
「そうそう構っていられるか。
お前もそんなどうでもいい事言いに来る
暇あるなら自分の仕事しろ」
わざわざ言われなくても気が付いてる、
俺は秋に悟られるのが面倒で
つい粗暴な言い方になっちまった。
だがな、お前は知らねーだろうが
奴の目的は近衛であって俺には関係ねェ。
「テメェーらサボってんじゃねーぞ!ゴルァ!
蹴り入れられてぇのか?」
「何たるスパルタ。というか無意味な怒号」
「皆、震え上がってるじゃん暴力男」
いつの間にこんな傍まで来たのか
金網の越しの背後に立っている気配と
それを位置付ける声の響き。
「中村、杠~お前ら何喋ってやがる?
そんなに余裕あんなら
校庭10周走ってくるか?」
ひたすら無視。
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