アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
その指先は
-
「……無視かよ、ガキっぽい」
チッ、うっせーな。
「ウチにはウチのやり方があんだよ」
「恫喝による武力支配ねぇ」
「俺はお前じゃねぇ」
「――へ?」
「確かにお前はスゲーよ、俺はあんな風には
とてもじゃないが出来ねぇ」
「嫌味?」
「たまには素直に人の話、聞き入れろ」
「この間、鷺我でのお前を見たとき
俺なりにお前を見直したんだ。
実力も指導もお前の方が遥かに上だ。
ハッキリ見せ付けられて認めないほど
器小さくないつもりだ。
凄いものは凄い、違うか?」
アンタがそんな事いうとか裏あんだろ、
とブツブツ言ってる声が後ろから聞こえる。
「近衛に会いに来たんだろ?行けよ。
今休憩中だから許可すんぜ」
寄り掛かっていた金網から身体を浮かして
歩こうとして、その足を止めた。
金網の隙間から戸神の指が俺のTシャツの
裾を掴んだからだ。
「イイ……別に」
「……なんだ?」
「今日の目的は緑先輩じゃない……」
(……どんな顔して言ってる?お前)
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
47 / 70