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不可解
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「ただいま」
添多は家庭教師のバイトが終わって家に帰った。
玄関には迫と潮目の靴が脱ぎ散らかしてあった。
「ったく、綺麗に並べて置けって言ってるだろ」
添多は二人の靴を手に取って整頓する。昔から添多は几帳面な男だった。
今日は潮目も迫もサークル活動は無いって言ってたな。今日の飯当番は迫か。飯は期待出来そうにないな、そう思いながら廊下を抜けリビングのドアを添多は開けた。
「おっ。お帰りー」
「お・お帰りなさ・・・・」
リビングのソファで潮目と迫が裸でエッチをしていた。
潮目が背後から迫にやられている。
「・・・・・・・」
「添(そえ)も早く参加しろよ」
「添ちゃんも一緒にやろう」
添多はソファの上で腰を振りながら笑顔で言う迫と、その振動に揺らされて切なげな表情に笑顔を見せる潮目を見る。
「お前ら恥ずかしくないの・・・・・」
「今さら恥ずかしいことなんかないじゃん」
「添ちゃんのも欲しい」
この光景に俺は少しの動揺も見せずリビングのテーブルに荷物を置く。
キッチンの方に歩み寄ってガスレンジに置かれていた鍋の蓋を取った。
これはシチューか?
シチューなら料理が下手でまずい迫の飯でも箱の裏書き通りに作っていれば食えない、というレベルまでにはならないだろうと少しだけ安心した。
俺たち三人は付き合っている。
「三人で恋人同士」
と話し合いをして付き合い出したのが確か・・・・高校の2年生の春休みだったか。
今は大学生になって、三人は親元を離れ共同で生活をしていた。
三人共都内の大学に実家から通える距離だったが、三人で恋人契約を履行する為には三人だけのスペースが必要だったから、そうしたわけだ。
気兼ね無く三人でセックスするプライベートな空間が必要。
そう言ったのは迫だったか。
「俺は腹減ってるし、疲れてるからいいや。飯は?シチューだけ?」
背後でエッチをしている二人の音と吐息を聴きながら冷蔵庫を漁った。
「鮭焼いてる」
「これか?黒い物体にしか見えないが」
冷蔵庫にラップをされた炭化している長方形の物体があった。
これは食えない。シチューとご飯しかないのか。
シチューでご飯を食べるって俺は嫌だな。
シチューはおかずか否(いな)か。
添多の中では否だった。
腹が減っていた添多はそのことに落胆する。
「添ちゃん。後でシチューとご飯でアレンジしてドリアにしてあげるよ」
三人の中で一番料理が上手い潮目が言う。
俺は振り返る。
ドリアか。ドリアならおいしく食べられる。
「ありがと。お前らさ、エッチを中断して飯を先にしてくれよ。俺腹減ってるんだって」
俺に笑顔を向けてエッチに励む二人に呆れつつ、驚かない俺も相当おかしいんだろうな。
小学生の時の俺はまさか二人とこんな会話をして、三人でエッチをし、目の前の二人の痴態を見るはめになるとは思ってもいなかった。
どうしてこうなる。
「添。お前も勃ってんじゃん」
迫が俺の下半身を見て笑う。
自分でも分かっていたが指摘されると癪(しゃく)だ。
腹が減ってるから参加しない、と言った手前二人に交ざるのも格好がつかない。
「添ちゃん。エッチ終わったらご飯にしよ。だから、ね?一緒にやってエッチ終わらせてすっきりしよ」
潮目が俺の方に手を伸ばすのでしょうがない、という面持ちで二人の側に寄る。
迫が俺のシャツを脱がしにかかり潮目は俺のズボンを降ろしにかかっていた。
羞恥心ない程三人共知り尽くした関係ってどうなんだろうか。
小学校から高校までクラス替えが無い私立で大学もエスカレーター式に進んだから知り尽くした家族に近い関係と言えるのだが・・・・・・。
裸で俺の元気になってしまった物を手に取り口に含もうとする潮目を見て添多はその感触を期待して身震いした。
添多は女性としたことが無い。
女性が好きだ。それは間違いない。
初体験も、そして毎日とは言わないが欠かさずエッチをする相手もこの二人だ。
そのことを今でも少し根に持っている。
俺の童貞を奪ったのはこいつらだ。
強制じゃなかったけど・・・・・男で童貞捨てるとか。。。。。
フェラって男性にされても女性にされても気持ちいいんだろうか。
女性経験が多数ある迫は言う。
「今までの女の子のエッチでされたフェラよりも潮目のフェラ上手いよ。男同士だからツボが分かってるって感じ?」
そうなのか。
潮目に咥えられながらその気持ち良さに腰を引く。
こうなったきっかけは潮目だ。
潮目はゲイだった。俺のことを小学生の時から好きだったらしいが。
どうしてそこに迫も加わり三人で付き合おうになったんだ?
どうしてそんな結論に達したのか。
迫は元々女好きで手当たり次第近くの女子高とコンパしたり、彼女もたくさんいた。派手に遊んでいたはずだが。
最近は俺たち以外とエッチをしていないと迫は言う。
「女みたいにめんどくさくないし、お前らガキの頃から知ってて一緒いて楽っしょ」
同性の親友同士で体を舐め合ったりしようとはならないだろう。
気持ち良さに添多の頭の中で回っていた考えが一瞬止まった。
「添ちゃんいったよ」
潮目が口をテイッシュで拭いながら俺の出したものを口から出していた。
「俺もいく。添、潮目のしごいてやって」
「分かった」
潮目が迫に突かれながら俺にしがみつくのを抱き止めてキスをし片手で潮目の物をしごく。
迫が先に果てて、潮目も俺の手の中に出した。
「んじゃ飯な」
「うん。すぐ作る」
二人は全裸であっけらかんとした様子でキッチンに向かう。
俺は手に出された潮目の液体を洗面所で洗い流して、キッチンに戻った。
「これ鮭?食べれないじゃん」
「俺魚嫌いだし。でもお前ら魚、魚うるさいからさ作ってやったのに。食べるのお前らだからいいかなってさ」
「ひどいな」
迫と潮目が全裸で馬鹿笑いをしている。
これが恋人同士の日々の内容なんだろうか・・・・・。
高校の時の部活動の延長みたいな感じの情緒の無さなのだが。
添多は恋人の甘いひと時という言葉が頭の中で二人の馬鹿笑いで壊れ去って行くのを感じていた。
恋人って一体何だ?
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