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Scene 8
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朝。
拓馬 ん...痛っ...相当飲んだな...
あれから、どうやって部屋まで辿り着いたのか、正直良く憶えていない。ただ、最近それなりに楽しんでいた透の誘いを断ったことだけは、ハッキリ憶えている。
拓馬 あいつとは、もうないか...
別れ際の透の顔...
拓馬 洒落にならないくらい怒ってたな...(苦笑)何、義理立てしてんだ、俺...朝になっても、俺の戸惑いは収まっていなかった。収まるどころか、郁の言葉で火が着いたように燻り続けていた。
拓馬 はぁー、何なんだよ、全く...
携帯のバイブ音。
拓馬 ん?な、何だ、この履歴?
そこに表示されていたのは、三十分置きに送信された、高梨からの謝罪メールだった。
拓馬 はぁ...
目覚めた時より、更に重たい気分でメールを開く...
拓馬 どうせ通り一辺倒の言葉が並んでる...ん...はぁ?何だよ、これ!
そこに並んでいた言葉...
創一 突然ですみませんでした。でも、あなたを好きだと言ったこと、キスしたことに対しては謝りません。そしてこれからも、俺はやっぱりあなたが好きです。好きでい続けることも誤りません。
拓馬 嘘だろ...
俺は頭を抱えるしかなかった。
拓馬 どう始末つけるんだよ、これ...
携帯が鳴る。
拓馬 ん?高梨...(出る)もしもし...(以下電話越しの会話)
創一 おはようございます...
拓馬 ああ、おはよう...
創一 あの、昨日...
拓馬 まず言っておく。同じ内容のメールを何度も送ってくるのは止めてくれ。明け方にメールを読むことも一00%ない。常識で考えたらわかるよな?
創一 はい、すみません...
拓馬 次に...今日、これから暇あるか?
創一 これからですか?
拓馬 無理にとは言わない。
創一 大丈夫です!全然大丈夫です!
拓馬 声デカイって!今、酷い頭痛に襲われてるんだ。もう少し、静かに喋れ...
創一 もしかして、二日酔いですか?
拓馬 誰のせいだと思ってるんだよ...
創一 すみません...
拓馬 謝らなくていいから時間作れ、いいな?
創一 わかりました。
会社近くのオープンカフェで会う約束をし、フッとおかしくなった。
拓馬 デートかよ...
時間作れとは言ったけど...
拓馬 さて、どうしよう...向き合って、みるのか...俺...
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