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Scene 11
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創一 条件?
拓馬 そう。セックスは抜きだ。
創一 えっ?
拓馬 だってお互い受けじゃないんだから、そこは仕方ないだろ?
創一 ......
拓馬 何だ、納得してない顔だな。(苦笑)
創一 ...はい...
拓馬 中途半端にやって、欲求不満になるの嫌だろう?だったら、そこは割り切った方がいいと思うんだけどな。
創一 キスも...ダメですか?
拓馬 だからさ...お前、俺に押し倒されてもいいわけ?(笑う)
創一 それは...
拓馬 だろ?
創一 あの、藤崎さん...
拓馬 何?
創一 そうやって付き合っているうちに、お互いの気持ちが...どこかで変わること、全くゼロじゃないですよね?
拓馬 お前がどうかはわからないけど、俺は一00%ないな。
創一 そう...ですか...
拓馬 これが俺の見解。その上でどうするかはお前に任せる。
創一 わかりました。藤崎さん、俺と付き合って下さい、お願いします。
えっ?マジ?本気で言ってるの、こいつ...
創一 藤崎さん...
?
拓馬 あ?ああ...
創一 どんな形でも、藤崎さんと付き合いたいです、俺。その中でお互いを知ることが出来ればいいし、自分でも気付いていない、知らない自分を見つけられれば尚いいです。
拓馬 (苦笑)あくまでもプラス思考だな。
創一 いや、だって、ずっと憧れていた人と付き合えるんですよ?ポリシー捻じ曲げてでもお願いしちゃいますよ!
拓馬 ふーん...じゃあお前、俺に抱かれてみる?
創一 い、いや、それは、まだ、ちょっと...
拓馬 だろう?だったらそんなに気負うなって。付き合うったって、飯食いに行ったり飲みに行ったり・・・お互いのテリトリーに入れるって、まぁ、そんなもんだからさ。それと、会社の人間にバレるような言動は絶対しない。万が一、そんな素振り見えたら、即刻付き合いは解消する、いいな?
創一 わかりました。
拓馬 それじゃ、俺は...
創一 えっ、帰るんですか?
拓馬 話は終わっただろ?
創一 いや、そうですけど...
拓馬 まだ何かあったか?あっ、仕事の話なら一切受け付けないよ。プライベートでは仕事の話、絶対しないことにしてるから。
創一 そうじゃありません!あの、俺達付き合うんですよね?
拓馬 まぁ、そうなんだろうな。
創一 恋人同士になるんですよね?
拓馬 ちょ、あんまり大きな声出すなって!だから、それがどうした?
創一 今日は、俺達が付き合い出した大切な日、所謂交際記念日になるんですよね?
拓馬 はぁ?何だ、それ?
創一 言葉の通りです。大切な日だから飯行きましょう!ていうか、普通行くでしょう?そのまま帰るとか、有り得ないですって!
拓馬 あ、ああ、悪かった...
って、何誤ってんだ、俺!
創一 じゃあ、行きますか!藤崎さん、何がいいです?この前の居酒屋はパスしましょう!んー、初デートの飯はやっぱりイタリアンがいいですか?焼き鳥とか、ないですよね?
(この台詞の間で)何、主導権握らせてるんだ、俺!
拓馬 あのさ、俺の行きつけ連れて行ってやるよ。
創一 えっ、本当ですか?でも、いいんですか、俺行って...?
拓馬 何気にしてるんだ?(笑う)
創一 いや、だって...俺連れて行ったら、その...
拓馬 新しい恋人だと思われるって?
創一 はい...
拓馬 別にいいんじゃないか?実際、これから付き合うわけだし。
創一 藤崎さん...
拓馬 で、どうする?行く?行かない?
創一 行きます!喜んで!
昨日の夜からずっと高梨に握られていた主導権を、俺はようやく取り戻した。飯は適当に済ませた。本当の目的は、いつものあの店に高梨を連れて行くことだった。
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