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Scene 28
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一ヵ月後、俺は会社を円満退職し、創一と暮らし始めた。
拓馬 どうだ、少しは慣れたか?
創一 いゃあ、まだかなぁ...もうさ、駅からして違うよね。みんなお洒落だもなぁ...俺、ついてけない...
拓馬 別についていかなくてもいいよ。いくら外側着飾っても、中身伴ってなきゃ意味ないんだから。
創一 そういうことサラっと言えちゃうとこが拓馬さんの凄いとこだよなぁ...
拓馬 そういうとこって?
創一 いや、だからさ、外見だけじゃなく、中身が凄くカッコイイってこと!
拓馬 それ、創一だからそう感じるんだよ。惚れた弱み?(笑う)
創一 違うって!拓馬さん気付いてないだけだよ。
拓馬 そうか?
創一 そうそう!今日だって総務の女子、拓馬さんの噂してたし...
拓馬 俺の噂?どうせろくな話じゃないだろう?
創一 違います。拓馬さん退職してから会社の華がなくなったとか、それから...
拓馬 ん?どうした、言い淀んで?
創一 あんなイイ男、男の相手させるの勿体ない。宗旨替えが無理なら、せめてバイになったもらって...みたいな...
拓馬 何だ、それ?
創一 うちの女子達、拓馬さんノーマル化計画を着々と練っていて...
拓馬 ばかばかしい...
創一 ばかばかしいって、拓馬さんがゲイだって知ってても、それでも女子達は拓馬さんに...
拓馬 今の会社にも有能でキレイな女子は大勢いる。けど、俺は筋金入りだからな。(創一を抱き寄せ)お前以外興味ないし、お前しか、俺はいらない。
創一 拓馬さん...
拓馬 そうだ。総務っていえば、転居届、何か言われたか?
創一 いや、特に何も...
拓馬 な?大丈夫だったろ?
創一 不気味なくらいだよ...って、もしかして拓馬さん、手回した?
拓馬 ん?何のことだ?
創一 そうか...会長から手回してもらったんだね?
拓馬 どうでもいいだろう、そんなこと...(抱き締める)
創一 えっ、何急に?
拓馬 なんかさぁ、今まで会社で普通に顔見てただろう?それがないからさぁ...
創一 あれ?もしかして淋しい?
拓馬 淋しいとかじゃなくて、何か違和感があるだけだよ。
創一 それ、淋しいって言うんじゃない?
拓馬 だから違うって!
創一 あーはいはい...違和感ね...(笑う)
拓馬 あーもう何だよ!(創一をソファーに押し倒す)
創一 うわぁ、危ないって!
拓馬 創一さぁ、最近頻繁に主導権握るよな?
創一 そんなことないよ?
拓馬 いや、ある!何か悔しいよなぁ...恋愛はさ、最初に惚れたほうが負けってセオリーなのに、いつの間にか逆転してる...
創一 拓馬さん?
拓馬 創一と初めて飲みに行った夜、今の状況全く想像してなかったし。あっ、でも郁に言われた通り、俺の方が先にお前好きになってたのかもしれないなぁ...そう考えたら、恋愛のセオリーは間違ってないって事か?
創一 絶対俺が先だよ!断言する!(笑う)
拓馬 力説しなくてもいい!(笑ってキス)なぁ、創一...今すぐお前抱きたい...ダメか...?
創一 ...いいよ...
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