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水面に映る醜い様相
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高校生×高校生
(自己誘発性嘔吐、病み)
吐き気がする
何でこんなとこに来たのだろう
みんなと一緒に仲良くなんて
オレにできるはずないのに
オレはクラスメイトに
ちょっとトイレと告げると
トイレへ向かう
先ほどみんなで食べたケーキと紅茶が胸の辺りまでせり上がってきているのが分かる
こんな物を消化したくない
身体がそうオレに訴えかける
トイレの個室に入ると鍵を閉めた
到底綺麗と思えない床に座り
トイレを抱え込む
あと言う口の形を作ると
せり上がってきていた物がぼたぼたと透明な水に向かって落ち始める
「うっ……おえっ……」
げほっと咳を漏らすと
それを契機に逆流が勢いを増す
胃が痙攣を始める
背が波打つ
気持ちが悪い
「……うおぇ……げぇ……」
吐き出しても吐き出しても吐き気は治らない
段々と固形物はなくなり
唾液のような透明な粘り気のあるものに変わる
まだ、吐かなきゃ
げほげほとしても何も出てこなくなった時
オレは喉の奥に指を突っ込んだ
落ち着いた胃が再び痙攣する
口の中に苦い物が溢れる
ぽたぽたと緑色の物が溢れる
それが胆汁と認識すると
オレは達成感を得た気がして
笑みが零れた
口元をトイレットペーパーで拭うと嘔吐物とともにそれを流す
全てが流れて
水が何事もなかったかのように透明になる
心が浄化された気がした
吐くのに必死で俯き頭に血が上っていたのだろう
立ち上がると少しふらついた
それさえも少し気持ちがいい
外に出ると
いつもの奴がいた
確か、こいつはこの集まりにはきてなかったはずだ
「なんで、こんなとこきてんの⁇」
奴が問いかける
「別に。てか、それ、オレの台詞なんだけど⁇」
「だって、お前は、お前は…」
なんだか泣き出しそうなそいつ
「ボクのモノ⁇」
オレはそいつに口付けた
そうだ、オレはこいつのモノ
「ボクとじゃないと…」
オレはこいつとじゃないと何も食べられない
知ってる
分かっている
でも、もしかしたらとか思ってしまったんだ
最近は調子が良かったから
吐いてなかったから
こいつのおかげで
「ボク以外と一緒にいちゃ、ダメ」
そいつはオレにそう言ってぎゅっと抱きついた
こいつもオレとじゃないと何もできない
誰にも関われない
「一人にしないで」
そいつが涙を流し始める
「死なないで」
さっきよりもぎゅっと奴が抱きつく
「大丈夫」
オレはぽんぽんと奴の頭を撫でた
オレは死なない
「死ぬ時は一緒、だろ⁇」
そうこいつと誓ったから
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