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いつもと違うのは
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高校生×高校生
(発熱、嘔吐)
今日はなんだかお前がおかしい
休み時間はぎゃあぎゃあ騒いでうるさいのが普通だし
帰りも早く帰ろうぜと急かしてくるのがお前なのに
放課後になったのにお前はぼぉーっとして…
「帰るぞ。」
そうお前の目の前に行き声をかけると
お前はびくっとし、「あぁ。」となんとも歯切れの悪い返事をした
いつもは帰る準備なんてさっさと済ませているのに
のそのそと準備するお前
「どうした、今日は⁇」
「何が⁇」
「何が、じゃなくて、今日のお前、変。」
「いやいや、いつも通りだし。」
手をぱたぱたと振って
そんなことないとかいうけど
明らかにおかしい、から‼︎
学校から駅へと向かう道
俺だけが話をしてお前は上の空
おかしすぎる
本当に…
「なぁ、お前、本当にどうしち……」
ぽんとお前の肩を叩くと
お前はすごく熱かった
あぁ、熱か…
体調が悪かったからかと
妙に納得する
「お前、熱ある。」
「は⁈そんな、ないない。」
「いや、ある、から…」
否定を続けるお前の額に触れる
熱いとかいうレベルじゃない
「だるかったんだろ⁇」
はぁとため息を吐きながらいう
お前は軽く首を縦にふると「少し…」と答えた
いつも元気だから
自分の体調分かってないんだろうけど
というより
少し体調おかしいけどなんで⁇
とか思ってたんだろうな
「早く家帰って休まなきゃ、だな。」
俺はそう言うとお前の手を引き
ホームに着いたばかりの電車に飛び乗った
席は埋まっており
唯一空いていたのは優先座席
いつもは座らないんだけど
お前を無理矢理座らせる
お前は大丈夫だからとかいったけど
全然、大丈夫なんかじゃないから
やっとのことで大人しく座ったお前
熱があると気付いてから
よく見ると
確かに顔は赤いし
息もしんどそうではぁはぁという息遣いが分かる
「きついなら、いえよ…」
「きつくなかったし」
「強がり」
「強がりじゃねーし」
あぁ、話していても埒あかない
電車が動き出し
話をするのをやめる
いつもはうるさいお前も
今日はやっぱり静か
自分らが降りる駅の一駅前の駅を過ぎた頃
お前が不意に言葉を発する
「なぁ…」
「ん⁇」
「なんか、変…」
「は⁇」
「なんか、ここら辺がもやってするってか…なんだろう、これ…」
喉元、胸元に触れて焦りながらいうお前
おそらく、それは吐き気かなんかじゃないだろうか
「え⁉︎ちょっ、大丈夫か⁇」
慌ててバッグを除くが袋らしきものは見つからない
「我慢できるか⁇」
前屈みになるお前の背を軽くさすり
お前に問う
お前は何のこと⁇みたいな顔で見るけど
気持ち悪いのだろう
目が涙で潤んでる
そしてやっと駅に着き
お前の手を取りトイレに向かおうとする
しかし、トイレの一歩手前でお前の足が止まる
「……っ………う……」
お前の口元を覆う手から
ぽたぽたとお前の口から吐き出されたであろうモノがこぼれ落ちた
「ごめ……やば……おれ……うっ……げほっ…はいちゃ………げほっげほっ……」
吐くとは思わなかったんだろうな
突然の嘔吐で慌てて
謝って、咳き込んで
それで出来事を整理しようとして話すお前
「あぁ、もう話すな…吐ききっちまえ。」
その場に座らせ
お前の背をさすってやる
それが助長してお前はその場に何度か吐いた
お前の目からはぼろぼろと涙が溢れていた
「落ち着いた⁇」
お前がはぁはぁと息をし
嘔吐きもなくなった頃
お前に問いかけると
お前は軽く頷いた
「ごめ、なんか…」
謝るがそんなの別に…
「口濯ごう」
そう言って
トイレに入り
洗面所で口をゆすがせた
そして、カバンから飲み物を取り出し
お前に飲むように進める
お前は少し躊躇したが
脱水起こされると困るから
強引に飲ませた
トイレをでて
駅員に嘔吐物の処理を頼んで
家路に着く
駅からは反対方向だけれど
お前をほっておけないから
お前は一人で帰れるとかいったけど
無理に決まってるし
「お前、さ⁇」
帰りながらお前に問いかける
「何⁇」
「なんか、変って思ったらいえよ⁇」
「何で⁇」
「俺が心配するから」
俺は素直にそう言った
だって、だって…
本当に今日のお前はいつもと違って
なんかおかしいな…って
俺は心配したんだからな
お前は素直に俺の言葉に頷くと
「ありがとう。お前もな。」とそう答えた
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