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君に代わることができたなら
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高校生×高校生:病院
(精神、病み)
叫び声が聞こえる
いつもの、あいつの声
走ってはいけない廊下を走り
あいつの病室へと走る
がらりと病室の戸を開けると
目の前の机に置かれた昼食が床へと叩きつけられている
「やだ、やだややだやだやだやだ…何で、何でだよ…………」
枕を握りしめ机をばんばんと殴るそいつ
枕は強く叩きつけられ中身が出てきており
羽根が舞っている
そいつに近寄り
そいつの手を掴む
「落ち、着け…」
そう告げると
そいつはじっと俺を見つめる
「うっさい、離せ‼︎」
そいつは俺の手をはねのけ
枕を俺に投げつけた
「お前に何が分かるんだよ‼︎」
きっと睨みつけるそいつ
「それ、は……」
あぁ、お前の気持ちは分からない
でも、分かりたい
「ねぇ、何が分かるの⁇…ねぇ……」
はぁはぁと息を切らしながらそいつはいう
俺は何も言わずにそいつを抱く
そいつは「やめろ、うざい」といい俺を退けようと必死に抗う
しかし、弱ったそいつには俺に敵う力などなく
段々と大人しくなっていく
「ごめん……な…」
大人しくなったそいつの頭を撫で
そう告げる
俺はお前になにもしてやれない
「なにが…」
君が小さい声で呟き始める
その声に耳を澄ませる
「謝ったって、何したって…オレと代わってくれないくせに……。ねぇ、何で⁇何でオレなの⁇ねぇ、代わってよ…オレと……」
俺の制服をぎゅっと掴みそいつはいう
目からは涙が溢れぼろぼろと涙がこぼれている
そうだ、な…
お前と代わってやれたら…な…
「代わってやれなくて、ごめん」
俺はそう言ってそいつにキスをした
代わってやりたい、お前と
お前の運命、と
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