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追いかけたはずの
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高校生×高校生
(熱中症、嘔吐)
「…っう……あっつ‼︎」
外はかんかんと日が照っていて
湿度が高いのか湿気がじっとりと絡みついて厄介な暑さが生み出されている
それなのに
体育なんて授業はあって
よりにもよってサッカーとか
いや、楽しいよ⁇
そりゃね、みんなとボール蹴ってパスしてゴール決めて
ゴール入ったらやったー‼︎ってなるし
ゴール入れられたらやられたって思うし
ただ、この暑さが厄介で
ボールを追いかけなくてもだらだらと汗がでる
体育服の裾で拭っても拭いきれないし
「パス‼︎」
突然、そう言われてクラスメートにまわされたボールを受ける
受けた‼︎そう思ったのに
蹴っていたのは地面で「え⁇」ってなったし
友達にも「何してんだよ」って言われる始末
「ごめん。」と謝れば
「次はしっかりしろよ。」って
もちろん、そのつもりだ
でも、またパスを渡されてまたパスを逃す
何でだろう⁇
意味が分からない…
取ったはずなんだ、ちゃんとパスを
試合時間も終わりに近づく
みんな暑い中走ってはぁはぁと息をしてるし
汗もこれでもかってくらいでている
それでも、負けたくないというその一心で戦っていて
オレももちろん負けたくない
はぁはぁと息をきらしながらボールを見つめる
動きに合わせて動いて、動いてる、はず
なのに、何か身体がついていかない
足が重くて…
「いったぞ‼︎」
そう言われてボールの元に走った
しかし、足が絡みつきその場にこけた
「いっ……」
派手に転んできっと膝と腕を擦りむいた
「大丈夫か⁇」
近くにいたクラスメートが手を差し伸べてくれるから
オレはその手をとろうと起きあがる
「ごめ、ありが……っ……」
その時、ぐらりと世界が歪んだ
何、コレ、気持ち悪い
クラスメートの手を取ろうとした手が地面につく
心臓がばくばくしてきてこわい
胸ももやもやして
なんだ、この気持ち…
「うっ……うえっ………」
ばしゃっと口から出た
突然のことで何が起きたか分からない
「ちょっ、タイム‼︎タイム‼︎」
傍にいたクラスメートが叫ぶ
試合が止まり、走り回っていたみんながオレに寄ってくる
「大丈夫か⁇ホントに…まだ、吐きそう⁇」
クラスメートがそう言って背を摩る
あ、オレ、吐いた、のか⁇
「うえっ…うえぇぇぇえ…はぁ、はぁ…うえ……」
地面を見つめて自分が吐いたことに気付く
それに気付くとまた気持ち悪くなって
また吐いた
茶色く渇いた地面が吐物で色付けられ
吐物の周りは水分を吸って濃い茶色に染まる
吐いても気持ちの悪さは治まらなくって
嘔吐くけどそれもでてこない
息も整えようとするのに整わない
何で⁇どうして⁇
わけが分からなくて涙が出てくる
「…っ……うっ………」
「ちょっ、どうした⁇」
突然、涙が溢れて声を出すから焦るクラスメート
「きもち…わる…い……」
「そうか、まだ吐く⁇」
「吐きそうだけど、でない…ううっ……」
中にある物を出したくって
嘔吐くけどやっぱりダメ
「保健室、行こう。」
急に地面から浮いたと思ったら
そう言われて、クラスメートに抱かれていた
振動で一回嘔吐いて手に吐いた
でも、それは少量で手におさまりきって
手がじとりと濡れた
クラスメートは「ごめんな。」って言ったけど
謝られた理由が分からなければ
謝るべきは自分だと思った
だって、急にこんな状態になって…
保健室に着くと心地良い冷気が体に触れた
外の暑さがまるで嘘のよう
保健室の先生がよってきて
ベッドに寝かされ
体温計をつっこまれる
そして、「熱中症かな⁇」と言われて
生温い水のような物を飲まされ
あらゆるところにアイスノンを挟まれた
最初、ぶるっとしたが
それはひやりとしてとても気持ちよかった
気持ちの悪さがひいてくる
うとうととしてきた
「気付いてやれなくてごめんな…」
オレをここまで運びずっと傍に居てくれていたクラスメートがいう
そんなの、別に……
そして、気がつけば眠っていて
すっきりした気分で目覚めた時
目の前にはそのクラスメートがいた
起き上がるとクラスメートはオレを抱く
そして、「よかった…」なんて少し泣きそうな声で言って…大げさなクラスメート…
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