アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
お前……バカだっけ?
-
翌日、昨日の出来事の報告を兼ねて
ランチ会議。
「大変だよな、彼」
「お、本人から聞けたのか?スゲーじゃん」
「うん、彼、拾われっ子らしいね」
他人に言うなとは言われたけど
石川は彼の事を僕以上に知っているし、
これも知っていることだと思って
そう言った。
「は?」
「おまけにエスパーだから、
外国に行かされて英語は覚えたけど、
凄い大変な思いしてたって」
「…………」
彼の昨日の話を思い出して
両親の前では気丈に振舞っていたのかと
思うとその健気さに泣けてくる。
「なぁ、桐江?お前そんなにバカだったっけ?
エスパーとか胡散臭い、良く信じたな」
「え?何言ってんの?石川」
全然、胡散臭くないだろ!
四堂君が僕に話してくれた時の
顔見てないくせに。
というか、この話は知らなかったの?
「何言ってんの、は俺の台詞。
お前……担がれてんだよ、あの子供に」
石川は呆れ顔と哀れみを足して更に
二乗した様な表情で俺を見ている。
「つか、お前らいつも
一体どんな話してんだよ?」
担がれ……た?
信用して話してくれたとかじゃなくて?
「そんな情報俺にはねーよ、アホ」
アホで悪かったね、ムッとしたけど
それは決して四堂君に対してでは無く……。
「石川いい加減、情報を小出しに
出すのやめてくれない?
僕の想像とか入って余計ややこしく
なってるんだって。
先ず、情報元どこ?」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
33 / 65