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何が知りたい?
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「あ、やっぱり来たか」
来ると思ったよ、と
珍しく待っていた風の表情を見せてくれたけど
僕が望んでるような意味では無論無かった。
「アレ、嘘だよね?」
「ぶッ!やっぱり信じてたんだ?
アンタ、人良すぎだ」
確かに笑ってくれるのは嬉しいが、
理由が良く無い。
「僕をからかって楽しかった?」
四堂君はその言葉でピタリと
笑うのを止め、まじまじと僕をみる。
「ずっと嫌だったんだろ?
ごめんね、散々つきまとったりして
もう来ないから、それで良い?
今まで結構楽しかったよ、僕は」
こんな風に嘘を付かせたのは
僕に原因がある。
もっと早くこうしとけば――
「それじゃ、四堂君……」
「待ってよ、今回のは俺が悪かった、
流石に怒るよな、アンタでも」
背を向けた背後から声がしたかと思うと、
いきなり窓越しで制服の裾を掴まれた。
その力は強く、反動で僕は彼の方を
振り向く格好となってしまった。
「謝る。怒らせるつもりはなかったんだ」
怒る?僕が?君を?
そんな権利、あるわけないのに。
目が合った四堂君の顔は
小学生とは思えないほど大人びて見えた。
「四堂君?」
「…………OK。話すよ、俺の事。
何が知りたい?」
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