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弟ってこんな感じ?
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これまで変な先入観を持って
接していたのが申し訳なく感じるくらい、
彼は人として僕より遥かにしっかりしてる。
頭脳明晰で冷静かつ、素直で繊細。
大人びて見えるけど未だ子供で
まだまだ甘えたい年頃なんだ。
(可愛いな、四堂君)
「辛かったろ?
今まで一人でよく頑張ってこれたね。
これからはもっと甘えなきゃ。
僕も頼ってよ、友達になろう」
「…………?」
頭に手を置いてクシャと撫でると
四堂君は顔を上げて不思議そうな
表情を見せた。
「……初めてそんな事言われた」
「え?そうなの?」
あれ、なんか楽天的過ぎだった??
「ごめ、気負わずにいた方が
良いんじゃないないかなって
意味で言ったんだけど……。
他人事みたいに聞こえたよね?」
焦って言い訳する僕。
「アンタ、やっぱり変わってる」
そして、俺の指を握り返して
初めて僕に笑ってくれたのが
酷く印象深かった。
良かった。多分伝わってる。
そう思うと嬉しくて
僕もつられて笑い返した。
きっと弟ってこんな感じだ。
――その時そう思った。
少なくとも僕は……。
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