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痕跡 6
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水「そういえば蒼さんから聞いたんだけど、
兄様ってハーフなんだよね?」
なんで急に…
綾「…そうだけど、それがどうかしたのか?」
いや、急ではないか…知ったら誰だって同じことを思うだろうしな
水「あのね、蒼さんからはフランスと日本のハーフだ、
って聞いていたんだけど…。兄様はフランス料理は
作らないの?」
やっぱりそう思うよな…俺が料理が出来て、親がフランス人と日本人だって知ったらきくよな
綾「……そうだな………作れないことはないけど、
作らないかな……」
いや……作らないと言うより…
水「なんで?」
綾「それはな…」
ピーンポーン…
綾「あ…誰か来た……」
出ないと…
綾「水怜、この話はまた後でね」
綾瑠はそう言って立ち上がる。しかし、足を1歩踏み出した瞬間後ろに引かれた。綾瑠はどうかしたのかと思い振り返る
そこで、綾瑠の動きが止まった
水「兄様、今お願い」
…………誰だ…?
綾瑠は振り返るも水怜の顔は視野に入っておらず、言葉も頭の中に入っていなかった。何故なら、男の子がこちらをジッと見つめながら立っていたからだ
窓の外に…庭に立っている男の子は一体誰だ……?
なんでこっちを…
水「兄様?」
なんで俺を見てる…
水「ねぇ兄様」
なんで…そんな目で、俺を見るんだ…
水「兄様っ!」
綾「っ!ご、ごめん水怜…何…?」
水「兄様大丈夫?顔が真っ青だよ?」
綾「え…?」
水「それに、手も震えてる」
綾瑠は視線を落とした。するとそこには、水怜の言う通り震える自分の手があった
水「……兄様、さっき庭を見てたよね?
何か見えたの?」
水怜には…見えてなかったのか……?
水「呼びかけても反応しないから
視線の先に何かあると思って見ても庭しかないし…」
綾「あ…えっと…」
正直に言っていいんだよな…?水怜もそういうモノが存在してるって分かってるし、大丈夫だよな…?
でも、わざわざ言うことでもない…こんなこと言って、余計な心配と負担をこいつに…俺より年下で小さい水怜にかけることにならないか?
水「……何か見えちゃいけないものでも見えた?」
痺れを切らしたのか、水怜そう切り出した
綾「っ…な、なんで…?」
水「やっぱり…引き止めてよかった……
兄様、隠しても無駄だよ。僕は気づいてたからね」
綾「うっ…ごめん…」
水怜は綾瑠に兄様座って、と言った。綾瑠は言われた通り座る。綾瑠が座るのを確認すると水怜は話し始めた
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