アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
痕跡 7side双子
-
時間は少し遡り、雷翔が風翔を探しに向かった頃
さてと…時間が勿体ないですし、風翔の所まで光速で移動しましょうかね
雷「…我を弟の元まで導け」
雷翔がそう言った後、次の瞬間には風翔の背後に立っていた。風翔は雷翔の気配に気付いており、ひゅー、と口笛を吹いた
風「恐ろしいなぁ。俺は風速でしか移動できないから
すぐに追いつかれちまうな」
短距離でしか使えないことが苦ですけどね…
雷「貴方が馬鹿なことをしない限り追いませんよ
…それで、侵入者は分かったのですか?」
風「ああ。けど、誰かはもう察しがついてるだろ?」
雷「死神、ですよね?」
風「正解。侵入口と侵入経路は微妙だが、
この資料室に入って何かを捜していたのは確かだな」
雷「あらかた綾瑠についてでしょうね。確実に
捕らえるために…」
風「俺も同感。あの棚が1番荒らされていたからな」
よりによって秘棚をな…
風翔は部屋の奥にある秘棚を指さす。雷翔はその先を見て顔を顰めて言った
雷「…チッ……風翔。何か持ち去られているものは
ありましたか?」
兄貴が舌打ちとか何年ぶりだよ…
風「いーや、それはなかった
けど、厄介な事になってくるのは間違いないと思うぜ」
でしょうね…
風「兄貴、これからどうするよ」
雷「とりあえず、蒼と魁虎には色々と動いてもらいます
それから、綾瑠には1度家に帰ってもらいます」
風「そうだな、確かにこの状態ならそれが最善だろう」
雷「では、私は皆の所に戻ります。それまでの間
頼みましたよ」
風「はいよ」
風翔の返事を聞いた雷翔は、体に光を纏い消えた
風「はぁ…兄貴結構怒ってんな…。まっ、当たり前か」
資料室の結界を破られたに加え、何重にも厳重に重ねて張った秘棚の結界も破られたんだからな……
風「死神さんよ、あんまり兄貴を怒らさないでくれ…
俺の身が先に滅びそうだ」
あ、滅びたら好都合なのか。まさかそれを狙って……んな訳ないか…
風「とにかく、荒らされた物を片付けないとな
それからもう1回結界を張らないと…」
風翔は立ち上がり秘棚の方に歩を進めた
パキッ
風「あ?」
今何か踏んで…
風「これっ…!」
風翔はどけた足の下の物を見て目を見張った
なんで…コレが…此処に落ちてるんだ……
風翔は震える手で落ちていた物を拾い上げ握りしめた
クソ死神の仕業だな……
風「兄貴、マジで早くとっ捕まえないと
ヤバイ事になるぞ、これ……」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
194 / 279