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合言葉
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綾「わあぁっ!」
すごい!
成「どうや?すごいやろ?」
雲の上ってこうなってるんだ!飛行機とか乗ったことないから知れてすごく嬉しい!
綾「ああ、すごい!俺、飛行機とかも
乗ったことないから雲の上がどうなってるのか
知りたかったんだ!ありがとな、成希!」
成「おう。本当は瞬間移動も出来たんやけど
空を飛ぶなんて綾瑠は早々ないやろ?
せやから、な?」
綾「すごいよ成希、何か礼をしないとな」
成「そんなもんいらんよ。綾瑠の笑顔が見れたんや
礼はそれで十分。前から言うとるやろ、親友?」
成希はそう言って拳を綾瑠の前に差し出した。綾瑠はふっ、と笑いそれに自分の拳を合わせた
綾「ああ、そうだったな。ボケナス」
成「なっ!そこは親友、って返すとこやろ!」
綾「何を言う。俺にとっては最高の呼び名だぞ?」
蒼もだけど…成希、お前がいてくれてよかった。お前ら2人がいなかったら俺はこんなに明るく入れなかった。蒼と成希には感謝してもしきれないな
綾瑠がそう言いながら再び外に視線を戻すと成希はお前なぁ…と腕を組んだ。そんな成希の肩を雷翔はトントン、と叩いた
雷翔は無言で手招きをし、自分達の方へ成希を呼んだ。綾瑠は外の景色に夢中になっていて成希が離れたのに気づかなかった
雷「成希、今まで綾瑠が笑顔を忘れなかったのは成希の
おかげです。ありがとうございます」
成「何も感謝されるようなことやないやろ
俺は当たり前のことをしてただけや」
風「いや、あいつの周りにはその当たり前のことを
してくれる奴が俺ら以外いなかった。親と言っても
今の綾瑠の親は里親だ。昔のあいつの様子から見て
完全に頼っているようにも見えなかった
どこか一線を引いているような、そんな感じだった」
成希はそうなんか…と綾瑠を見つめながら呟いた
雷「それにそれが理由なのか、相手の呼び方も
他人行儀で必ず、さん、や、君を付けて呼んでいました
…ですから、私達や蒼、成希を呼び捨てや
あだ名で呼ぶと言うことは綾瑠の中でその人が
特別な存在である、ということです」
それがどんなにバカにした呼び方でもな、と風翔は雷翔の言葉に付け加えた。成希はふーん、と言い口元を緩めた
成「ほんなら、あの呼び方は綾瑠にとって俺への
愛情表現みたいなもんなんやな」
雷「そういうことになりますね。ですから、
今後も綾瑠を嫌わないであげてください
綾瑠の中で私達に会えていなかった間の心の支えに
なっていたのは成希なのですから」
風「そんな大切な奴に嫌われたら、
あいつがおかしくなっちまうのは確実だ
だから、俺からも頼む。これからもあいつの親友として
心の支えになってくれ」
成希は真剣な顔をして頼む2人に向かってニッと口角を上げた。そして、当たり前や!と笑った
綾「成希ー、そういえばさ。このサーペンティンに
ついて教えてくれよ。これは一般的な石言葉と
同じような意味なのか?」
成「せやで。サーペンティン、和名で言えば蛇紋石
この石は夢の実現や旅のお守りとして持たれていた
道中の危険から身を守るためにな」
雷「では私達は、今現在もその石に
守られているのですね」
成希は正解や!と親指をビシッと立てた
綾「やっぱり俺の知っているやつと同じだ
確かその石は風化しやすいんじゃなかったのか?
何故これは平気なんだ?」
成「ん?ああ…まぁ、確かに昔は手入れするのが
大変やったな。けど…今は平気や…この石の中には
水神の神力の一部が入っているからの」
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