アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
再会
-
綾「さて、水怜も泣き止んだことだし
これから俺らはどうしたらいいんだ?」
雷「私達は仕事があるので暫くは此処にいますが
綾瑠には水怜がいますからこの街を見てきても
いいですし、先に家に帰ってもいいですよ」
綾「いいのか!」
風「慶爺が直々に力を教え込んだ水怜になら
任せても問題ないだろ。それに、2人は正真正銘の
血縁者、家族なんだろ?なら、尚更問題ねぇはずだ」
風翔の言葉を聞いた水怜は顔をぱあっと輝かせた
水「はい!心配ご無用です!
必ずや綾瑠様をお守りします」
綾「水怜、敬語」
水「あっ……うぅー、難しいです…」
こんなにもはっきりとした百面相初めて見た。一喜一憂が分かりやす過ぎだ
綾「仕方ないなー…です、ますは言ってもいいぞ
けど、お守りとかご無用の、お、とか、ご、は無し」
水「はい…努力します」
成「水、こいつは無茶苦茶なこと言うことが
多いからな、結構大変やろうけど筋はちゃんと
通っとるはずやから頑張りよ」
綾「そんな無茶苦茶言ってるか?」
綾瑠は首を傾げた
成「言うとるよ。俺にはかなりな」
雷翔は苦笑しながらだが風翔と一緒に成希に賛成するように頷いた
綾「思った事そのまま言ってるだけなんだけどな…」
雷「よく言うと素直、って所ですかね」
風「だな」
うーん……まっ、別に咎められてるわけでもないし直さなくていいよな
風「んで、綾瑠。結局どうするんだ?」
綾「街を見てみたい。それに、今行けば水怜は勿論
成希とも一緒に行動することになるから
兄ちゃん達は安心して仕事が出来るだろ?」
雷「成希はそれでもいいのですか?」
成「俺は2人と一緒でもええで」
綾「よっしゃ!ありがとな、成希
そんじゃ、行くぞ水怜」
水「はい、綾瑠様!」
?.。.:*・゚ ?.。.:*・゚ ?.。.:*・゚ ?.。.:*・゚
綾「凄い、店と人でいっぱいだ」
成「ただの人やないけどな」
綾「まぁ、そうだけどな」
水「綾瑠様、分からないことがありましたら
聞いてくださいね。出来る限りお答え致します」
綾「分かったよ。それと水怜、お答え致します…
じゃなくて?」
水「あっ…答えます」
成「アハハハッ…なかなか厳しいのぉ、綾瑠」
そんな会話をしながらも歩を進める3人の先には例えで言うと縁日の様に沢山の力を持つ人々と店で賑わっていた
あの後、雷翔と風翔は蒼達が机の上に残して行った資料を手に取り目を通し始めた。3人はその邪魔にならないように静かに部屋から出て成希の案内で建物から出て、3人で周りの景色を見ながらゆっくりと皆が住む街まで歩いてきたのだ
綾「それにしても凄いな。ただ賑やかなだけ
じゃなくて独特の雰囲気があると言うか
なんと言うか…あー、言葉に表すの難しいな……」
独特の雰囲気はこの空の色のせいか?金色の空って…一体どうなってるんだ?
水「空の色のせいでは?此処は24時間365日、
ずっと黄昏時(たそがれどき)なんですよ
だから、空はずっと金色なんです」
綾「黄昏時?」
成「簡単に言うとな、あの世とこの世が繋がる
時間帯のことを黄昏時っちゅうんや
丑三つ時は妖が現れるってので有名やけど、夕方の
日が沈む黄昏時も丑三つ時と同様に妖が現れるんよ」
へぇ、初めて知った
水「日が沈む時、空が金色やグラデーションの様な
色になるのを今までに見たことありませんか?」
綾「なんとなくある気がする。あれが金色
みたいだから黄昏時って言うのか?」
成「多分なー」
綾「へぇ…じゃあなんで此処はずっと黄昏時なんだ?」
成「お前がずっと暮らしてきた社会と此処を
いつでも、何回でも行き来することが出来るように
繋いどくためや
丑三つ時やとずっと此処は真っ暗やん?
夜の中に光る灯りも綺麗やけど、こっちの方が
ずっと綺麗やろ?辺りも見回せるしな」
綾「確かにな。こんなに綺麗な所が暗くて
よく見えないのは惜しいからな」
綾瑠はそう言いながら沢山の人と店を見つめた。水怜はそんな綾瑠に笑顔で話しかけた
水「綾瑠様、僕達もお店に行ってみませんか?
実際僕も初めてのようなものなので、
ちゃんと案内出来るかは不安なんですけど……」
綾「そうだな。それにいざという時には
こいつを使うから大丈夫だよ」
そう言って成希の肩をポンポンと叩いた
成「使うっちゅう言い方は無いやろ、綾瑠」
綾「じゃあなんだ?頼る?」
成「それもそれでこそばゆくて嫌やな……」
綾瑠が成希の応えに、だろ?と返すと成希は確かに、と頷き、更に綾瑠が俺を頼る?ありえんわ。と言ってわざと身震いをして見せた
綾瑠はそんな成希を見ていつものようにふざけて成希の頬を抓った
水「2人は仲が良いのですね。羨ましいです
僕には親しい友人など誰もいませんから……」
綾「は?いるだろお前の目の前に2人」
水「え?」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
113 / 279