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名前 3
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水神が生み出した神、たったそれだけで好奇の目に晒される。皆、どこか一線を引いたような態度をとる。故に私には心を開ける者など誰もおらぬ。何も気にせず話せるのは水神と動植物達くらいだ
他の者など誰も信用出来ぬ……
蛇「お主、会話が出来るのか?」
大木「うん。でも、出来るようになったのは最近だよ
最初は他の植物と同じように君達神様方の力がないと
植物同士でしか話せなかった
長く生きていれば良いこともあるもんだね」
蛇「驚いた…」
大木「うん、僕も驚いた」
この様な事が本当に起こるのか……水神には自分の力のみで我々と会話ができる者に会えるかどうかはその者の運次第だと聞いていた。生きているうちに会えるかも分からないとも言っておったな…
水神は1度会ったことがあるらしいがそれは私を生み出す随分前の事らしい
大木「まぁ、これからも此処に来て色々な事を
教えてよ。何せ僕は此処から動けないからさ
ねっ?蛇神さん」
蛇「ああ、そうさせてもらうぞ……
あー、お主のことを何と呼べば良いのだ?」
大木「んー…僕には名前が無いからさ、
蛇神さんがつけてよ。いいでしょ?」
蛇「私で良いのか?」
大木「うん。僕が自力で話した最初の神様だからね」
そう言われてもな…急にいい名が浮かぶ訳ない……。だが、こやつがこう言っておるのだから応えてやらねば……
うむ……何か良い名はないだろうか…?
……カツンッ…
ん?何の…あー、これか
音の正体は蛇神が首から下げている守り石であるサーペンティンだった
水神が私にくれた最初の贈り物。和名で私の名である蛇が入っている石……
蛇「あっ!思いついたぞ!良い名が浮かんだ」
大木「本当?どんな名前なの?」
蛇「私の守り石であるサーペンティンからとって
『ティン』と言うのはどうであろうか?」
ティ「ティン……うん、いい名前だね!
気に入ったよ。蛇神さん、ありがとうね」
蛇「気に入ってもらえて何よりだ
改めて、よろしくなティン」
ティ「うん、よろしくね。蛇神さん」
✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚
蛇「ほぉ。この時期は綿毛が南に旅立ち、妖精王に
力を貰いに行くのか」
雲のようにふわふわとして見えるのだろうな
ティ「そうそう。昨日ちょうど蛇神さんが
寝ている時に綿毛の集団が此処を通って行ったんだよ」
蛇「そうなのか…」
見てみたかったな、綿毛の集団
ティ「うん、綿毛の集団は来年にならないともう
見れないけど、力を貰って妖精に変わった後の姿で
良ければ、あと2日後くらいには蛇神さんも見れるよ」
蛇「誠か。では、明後日また此処に来ようかの」
明日は……
ティ「明日はこれないの?」
蛇「……少し用があってな…余り気は進まぬが、
行かぬ訳にはならんからな」
明日は正式に私をお披露目する会らしい……水神には逃げないようにと口酸っぱく言われている故、行かなくてはならないからな…
ティ「そっか…じゃあしょうがないね。
明後日待ってる。でも、今日はまだいれるんでしょ?」
蛇「ああ、いる。話は変わるが、妖精とは
どんな姿をしているのだ?」
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