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お披露目会、準備 9
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ル「…僕そのものが焰様のお命です」
水「…と言うと?」
ル「僕が術者になった理由は聞きましたか?」
水「ああ、聞かせてもらったぞ」
蛇神も相槌を打つ
ル「あの時の僕は、焰様を助けることしか
考えていませんでした
だから普段魔力を貯めている羽を傷つけたのにも
気づかず、今まで出したことないほどの魔力を
使ってしまったのです」
蛇「力尽きたのか?」
ル「はい、僕は焰様の命を繋いだとほぼ同時に
倒れました。けど、その時の焰様は僕を助ける程の
神力はありませんでした」
蛇「それで守り石か」
守り石は神力の源であり、神の命そのものと言っても過言ではないくらいの物だ。確かにそれなら神力が無い焰でもルフスの命を救えるな
ル「はい。焰様は僕が直したルビーを再び砕き、
羽の傷口にあてて僕の体内に入れたんです
焰様の神力が体内に入ったことによって僕の髪と目は
焰様と同じ色に変わったんです
僕の魔力が少なかったから焰様の神力に
染まったんでしょうね」
ルフスはそう言って焰を見た。焰がルフスに向って人差し指を差し出すと、ルフスは迷わずその指に降り立った
ル「僕が殺されてしまえば焰様も消滅してしまいます
だから、僕は絶対死ねないんです」
水「生きるも死ぬも共に…か……」
焰「いわゆる運命共同体ってやつだ
俺はルフスとなら消滅しても構わないんだが、
こいつはそれを許してくれねぇんだ」
ル「当たり前だろ!僕はこれから焰様から貰った
恩を返すんだ。そう安々と死ねるか
それに、妖精の寿命は短い者でも億単位、
長い者は兆単位だ。僕は兆まで生きるんだからな!」
そんなに長く生きるのか…
焰「お前今いくつだよ」
ル「1億5千」
水「焰、先は長いな」
焰「ああ、そうみたいだな…」
焰…嬉しそうだ。面倒くさそうにしているが口角が上がっているのがバレバレだ。私もこの様にお互いを思い合える相棒に速く会いたい
焰「やべっ、だいぶ話が逸れちまった
ルフス、お前を呼んだ理由分かるよな?」
ル「勿論だ。早速説明させてもらうな
蛇神殿、その小箱を開けてくれるか?」
そう言って蛇神から見て1番手前の小箱を指さした。蛇神がルフスの言う通りに1番手前の小箱を開けると、中には白い布に包まれた赤い飾りと金色の飾りが付いたまたも真っ白の扇が出てきた
蛇「これも未完成なのだな?」
ル「そうだ。神刀同様、蛇神殿の神力が入って完成だ
扇の飾りは先導者、つまり先を生きる者が
闇で迷わないようにって道しるべとして贈る物なんだ
赤は焰様と僕からで、金色のは創世神様からだ」
蛇「あ、ありがとう。焰、ルフス殿、感謝する」
焰「おう、勿論だ」
ル「蛇神殿、僕のこと呼び捨てで呼べよ
なんか擽ったいんだ」
蛇「しかし…」
焰「ルフスがこう言ってんだ。
呼び捨てにしてくれねぇか?
それにこいつに殿は合わねぇからよ。なぁ、ルフス?」
ル「一言余計だ、焰様」
焰「すまん、すまん。ほら、続き説明しな
蛇神が困るだろう?」
ルフスはボソッと悪いと思ってないくせに…と呟いた。蛇神は本当にこの2人は仲が良いのか?と思った
ル「まぁいいや。蛇神殿、次の箱開けてもらえるか?」
あ、ああ…と返事をしながら蓋に手をかけ箱を開けると、その中には白銀を基調としたきらびやかな首飾りが入っていた
蛇「この首飾り…石がはまっていない所があるぞ?」
ル「それは蛇神殿の守り石を埋め込むんだ
それで完成。成人の儀の後もこれをつけてろよ?
今のやつのままだと神力がどんどん漏れて、
抜けていっちまうからな」
蛇「分かったが、こんな派手な物を普段から
着けなければならないのか…また見られるな…」
焰「おいおい、蛇神。それは解決したろ?」
蛇「それはそうだが…やはりな…」
不安は消えぬ
蛇神は苦笑しながら応えた
焰「蛇神お前な…」
水「蛇神、話がある」
焰が言いかけると水神が上から被せてきた
蛇「なんだ?」
急に真面目な顔してどうしたんだ?
水「妾はお披露目会での挨拶と同時に、
皆にお前と結びをすることを話すつもりでいる」
その場にいる全員が水神の言葉に驚いた
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